端午節連休の一番人気の観光先は?

人民網日本語版

観光客数のべ8913万6千人、観光収入294億3千万元(1元は約17.2円)。今年の端午節(端午の節句、今年は6月14日)連休も、人々の観光意欲は引き続き旺盛だった。中国新聞網が伝えた。

都市の周辺観光が主流に

今年の端午節連休は3日間しかなく、それほど遠くには行けなかったため、周辺観光や近郊観光が主流になった。

文化・観光部(省)データセンターの調査によると、都市の周辺観光を選択した人の割合が最も高く29.1%を占めたほか、都市・近郊エリアの公園を選択した人は合わせて34.4%に上り、観光客の88.6%は移動距離が300キロメートル以内だった。

高速鉄道観光が周辺観光での重要な選択肢になった。携程旅行網のまとめたデータでは、移動のピークは連休初日の6月12日で、高速鉄道で到着した人が最も多かった人気10都市は、上海、北京、杭州、成都、南京、重慶、長沙、武漢、西安、青島だった。同時に、連休期間の人気路線を見ると、観光客がそれほど遠くへは行かなかったことがわかり、高速鉄道観光の平均乗車時間は片道で2時間13分、平均移動距離は338キロメートルだった。

ネットで人気の都市がトレンドに

今年の端午節連休はどこが一番人気だったか。ネットで人気の都市がやはり人気を集めていた。

携程のデータでは、観光先の10大人気都市は、北京、上海、成都、杭州、重慶、南京、西安、長沙、武漢、鄭州だった。

このうち茶飲料の「茶顔悦色」や飲食系複合施設「超級文和友」などのネットで人気の飲食品ブランドを擁する長沙と、ダンスパフォーマンス「唐宮夜宴」やテーマパーク「只有河南・戯劇幻城」などの文化観光商品で人気が高くなった鄭州は、ここ数年の連休の人気都市ランキングで初めてベスト10入りした。

ピークを迎えた赤色観光

中国共産党創立100周年(七一)が近づいて、各地では赤色観光(革命ゆかりの地をめぐるツアー)が観光客のピークを迎え、赤色文化が若者の間で急速に認知度と影響力を高め、赤色観光には若者や家族連れの増加という特徴が見られた。

同センターの調査によれば、ネット全体での赤色観光の観光地チケットの売り上げは前年同期比60%増加したという。

携程のデータを見ても、携程プラットフォームでの赤色観光商品の予約は同60%増加した。赤色観光の人気観光地上位10ヶ所には、円明園、中山陵景勝地、中国国家博物館、中国人民革命軍事博物館、棗園革命遺跡、楊家嶺革命遺跡、南湖景勝地、狼牙山、紅旗渠、宝塔山が並んだ。

端午節には粋な博物館めぐり

端午節連休は気温が高かったため、換気システムと空調を整えた博物館が、最も人気の観光地になった。

旅行予約サイトのQunar.Comのプラットフォームでは、連休期間に人気が高かった観光地の上位3位のうち、1位は故宮博物院、3位は三星堆博物館で、博物館が2席を占めた。

ここ数年、博物館をはじめとする文化関連の観光地のクリエイティブグッズがますます充実している。故宮の「御猫」、河南博物院の考古学グッズのブラインドボックス、三星堆の縦目仮面のマグカップといった「人気アイテム」が、若者に「絶対行かなければ」と思わせる人気の理由になった。

学びたい親子の教育観光が人気

同センターの調査によると、観光に出かける動機では、「家族でレジャーをしたい」が35.3%を占めたほか、「親子で学びたい」が16.5%に上り、公園、テーマパーク、水族館、ウォーターパークなどが親子の学ぶ場所として、大勢の観光客を引き寄せたという。

オンライン旅行予約プラットフォームのデータでは、上海ディズニーリゾート、上海海昌海洋公園、頤和園、故宮、熱高楽園、成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地、北京歓楽谷、中華恐竜園、北京野生動物園、万里の長城の八達嶺が、端午節連休で最も親子連れに人気の10大観光地で、テーマパーク系が半数を占めた。

携程のデータを見ると、「80後(1980年代生まれ)」の観光客のうち、半分近くが親子観光を選び、予約量は「90後(1990年代生まれ)」の2倍以上だった。こうしてみると、連休がやってくると、「80後」にとっては子どもを連れて出かけることが何よりも大事なことであることがわかる。