自らの新型コロナ対策不足で中国をスケープゴートにする米政府 比メディアが真相を暴露

人民網日本語版

トランプ米大統領は今年1月に中国の新型コロナウイルス感染症対策の成功を祝ったが、ホワイトハウスが感染症による破滅的な失敗を抑え込むことができないと、自国の失敗の責任を中国になすりつけ始めた。「マニラ・タイムズ」は、記事でスケープゴートを探し求めても米国政府の政策の失敗を覆い隠すことはできないと指摘した。海外網が伝えた。

記事はこう指摘する。1月初旬から3月中旬まで、トランプ政権の感染症対策不足が広く批判された。特に米国内では米政府の感染状況への評価や検査機器の不足、隔離措置の失敗などの問題に関する議論が激しさを増した。この際、米政府の対中非難も激しさを増した。ポンペオ国務長官とアレックス・アザー保健福祉長官は政治的非難をし続け、米国の危機に対して中国は責任を負うべきだとしてきた。トランプ大統領は市場へのウイルスの影響をうやむやにしようと試みてきた。世界保健機関(WHO)が1月30日に世界的な緊急事態を宣言した時もなお、トランプ大統領は「すでに我々は状況をうまく制御した」と主張した。3月初めになってもトランプ大統領は「世界の死亡率に対するWHOの評価は『誤っている』。このウイルスは『非常に温和』であり、感染者は『仕事に行けば』良くなるだろう」と述べていた。

この後、トランプ政権は新型コロナウイルスを「中国ウイルス」や「武漢ウイルス」と繰り返し呼んで、感染は中国に限られるとの誤った印象を人びとに抱かせようとしたが、実際には米国と欧州で大流行していた。

事実を歪曲しても米国民の批判を抑え込めないことに気づくと、トランプ政権は定評あるメディアを利用して、未検証の情報を流し、中国との緊張関係をエスカレートさせ、中国をスケープゴートにし始めた。中国を利用して米国民の関心をそらすことを望んでのことだ。あるジャーナリストの指摘するように「米政府はトランプ大統領の破滅的な新型コロナ対策に対する米国内の非難を中国にそらそうと試みた」のだ。米国の新型コロナウイルスの感染者数と死者数が急増し始めると、米政府は再び新型コロナウイルスを「中国ウイルス」を定義しようとした。こうした政治利用の努力は3月末(さらには今日)まで続いた。

感染症の発生後、トランプ政権及びその共和党の支持者が感染症対策で国際協力を求めることはなかった。彼らは一種の生存モードに入り、トランプ大統領の再選確保を望んだ。ポンペオ国務長官は3月末のG7サミットで、新型コロナウイルスを「武漢ウイルス」と定義することを呼びかけた。欧州の高官は反対し、WHOもウイルスと特定の地域と結びつけるべきでないと警告した。この過程において、米国内の政治優先はパンデミックへの対応における国際協力の緊迫性を圧倒し、貴重な時間を浪費した。米国は感染症と戦う極めて重要な時間を再び逸した。

新型コロナウイルス感染症の危機に対処するいくつかの肝要な時において、米政府は本来なら多くの取り組みをして数多くの感染者の発生を防ぎ、数10万人の命を救うことができるはずだった。トランプ政権は本来ならウイルスとの戦いを主導的に開始することができるはずだった。過去3か月間、トランプ政権はそうしないことを選択した。自らの破滅的な過ちを隠しおおせないと、災禍の罪を中国になすりつけることを選択したのだ。