人民網日本語版
陝西省西安市の有名な歩行者天国「大唐不夜城」で8日、「大唐郵驛」という名前の郵便局が正式にオープンした。唐(618- 907年)の文化をテーマにした初の郵便局となる。中国新聞網が報じた。
古代において、中国には「郵驛」と呼ばれる郵便システムがあった。今ではすでに過去の歴史となってしまっているものの、昔は発達したこの郵便システムが、中華文明の発展や発信のうえで、非常に重要な役割を果たしていた。
「大唐郵驛」に足を運ぶと、外には「銅匭四獸」と呼ばれる銅製の郵便ポストがあった。四方全てに投函口があり、東西南北の四方を守る神・青龍、白虎、朱雀、玄武がデザインされている。
郵便局内はアンティークな雰囲気の内装で、ポストカードや封筒、スタンプなどの定番商品のほか、唐風なフィギュア、切手、スタンプフォルダーなどがたくさん並んでいる。日時を十二支で表現した「長安十二時辰」と書かれた壁には投函口が12個あり、それぞれに「子」、「丑」、「寅」、「卯」などと書かれたプレートが貼られている。
切手を集めて70年以上になるという王懐亮さんは8日、「大唐郵驛」で切手を選んでいた。そして、「大唐郵驛」の看板の下に「唐の時代の郵便局」という説明が、少し気に入らなかったようで、「郵便局というのは現代のもので、昔は郵驛と呼ばれていた」と指摘。「この郵便局は、オリジナリティがあり、文化のムードが漂っているものの、たくさんの説明を加えるよりも、昔の状況を忠実に再現してほしい」と注文を付けていた。
陝西省社会科学院の専門家・王暁勇氏は、「近年、いろんなテーマの郵便局が、中国各地に登場しており、その形式もバラエティーに富んでいる。イノベーションのパワーを通して、郵政文化の繁栄するよう促進するのが狙い。テーマ郵便局は、歴史と文化を組み合わせることで、高付加価値クリエイティブサービスを提供し、1+1が2以上の社会的効果を実現し、伝統の郵政サービスに新たな原動力を注入している」と説明する。