中国のネットユーザー9.4億人の姿

人民網日本語版

中国インターネット情報センター(CNNIC)は29日、第46回「中国インターネット発展状況統計報告」を発表し、中国の「ネットユーザーの規模、ネットユーザーの構成・分布、ネットユーザーがよくしていること」などの状況を詳しく説明し、中国ネットユーザーの姿を描き出した。

ネットユーザーの中で、学生が最多

同報告によると、20年6月末現在、中国ネットユーザーの男女比は51.0対49.0で、男女別人口構成の51.1対48.9とほぼ一致する。

職業は学生が最多で23.7%を占め、自営業者・フリーランスで17.4%、農林牧漁業の15.3%が続いた。

ネットユーザーの4割以上が中卒

ネットユーザーの学歴をみると、中卒が40.5%、高卒(中等専門学校、技工学校を含む)が21.5%、大卒(短大を含む)以上が18.8%だった。小学校卒業以下も多く、19.2%に達した。

毎週平均ネット利用時間は28時間で前より減少

20年6月末現在、中国ネットユーザーの1人あたり週平均ネット利用時間数は28.0時間となり、同年3月に比べて2.8時間減少した。

ネットが中高年にさらに浸透

年代別にみると、20-29歳が19.9%、30-39歳が20.4%を占め、他の年代を上回った。40-49歳は18.7%。50歳以上の占める割合が20年3月の16.9%から22.8%に上昇した。

ネットユーザーがよくしていることは?

各種の応用の利用者の規模と利用率をみると、中国のネットユーザーが普段最もよくしていることが何かわかる。応用の上位10項目には、リアルタイム通信、各種検索、ネットニュース、テレワーク、ネットショッピング、オンラインデリバリー、オンライン決済、ネット資産運用、オンラインゲーム、ネット動画が並んだ。

同報告によると、リアルタイム通信と各種検索といった基礎的な応用、オンラインゲーム、ネット動画、ネット文学などのオンライン娯楽が、いずれも安定した伸びを維持し、増加率は1-5%を保った。

このうちライブコマース、ショート動画、ネットショッピングなどの応用を行うユーザーの規模拡大が目立ち、増加率はライブコマースが16.7%、ショート動画が5.8%、ネットショッピングが5.5%だった。

ネットユーザーの4割超がデリバリー利用 客単価が上昇

20年6月末現在、中国のオンラインデリバリーのユーザー規模は4億900万人に達し、同年3月に比べて1124万人増加し、ネットユーザー全体の43.5%を占めた。携帯電話でのオンラインデリバリーのユーザー規模は4億700万人で同1067万人増加し、携帯電話でのネットユーザーの43.7%を占めた。

同報告は、「新型コロナウイルス感染症の影響により、デリバリーの配達員のコストが下がったと同時に、中・高級レストランがデリバリーサービスを始めたことにより、デリバリーの客単価がある程度上昇し、このような人件費と客単価の状況の改善がデリバリー業務の回復にプラスの影響を与えた」と指摘した。

感染症がネットユーザーの「おうち経済」の爆発的発展を後押し

同報告は、感染症の影響を受けて、一部の業界が爆発的に発展したと指摘した。たとえばテレワークは、20年6月末現在、中国のユーザー規模が1億9900万人に達して、ネットユーザー全体に占める割合は21.2%になった。

20年6-7月には、遠隔会議の1日あたり平均利用時間が110分に達し、ユーザーの間で遠隔会議がますます日常化した。20年の春節(旧正月、今年は1月25日)には、1800万社を超える企業がオンラインのテレワークモデルを採用し、通年のスマートモバイルオフィス市場の規模は375億元(約5807億円)、成長率は30.2%に達することが予想される。

仕事だけでなくショッピングも盛んに行われた。同報告によると、上半期の商品の消費はオンラインへの移行が目立った。中国のネットショッピングユーザーの規模は7億4900万人に達し、同年3月より3912万人増加して、ネットユーザーの79.7%を占めた。

また、上半期にはオンライン診療の市場規模が急速に拡大した。20年6月末現在、中国のオンライン診療ユーザー規模は2億7600万人に達し、ネットユーザー全体の29.4%を占めた。

このほか、第2四半期(4-6月)に小中高大学で徐々に秩序よく授業が再開するにつれて、オンライン教育のユーザーが減少した。20年6月末現在のユーザーは3億8100万人で、同年3月に比べて4236万人減少し、ネットユーザー全体に占める割合は40.5%だった。