人民網日本語版
「自分は無症状感染者では?心配で検査しないとうつになりそう」
小施さん(仮名、28)は、「あれ以上PCR検査をせずにいたら、『うつ』になってしまいそうだった」と言い終わると、つらそうな表情を浮かべた。
成都市民の小施さんはしばらく前に、出張で重慶に行った。戻ってからの隔離期間が終わっても何も症状が出なかったが、どうしても自分は潜伏期間が長い無症状感染者ではないかと思えてならなかった。そこで彼はホテル住まいを続けて、家族とは一緒に住まずに、2歳になる息子の顔もテレビ電話で見るだけという毎日を送っていた。しかし数日前、成都で新型コロナウイルスPCR検査が受けられる医療衛生機関のリストが公表されたというニュースを見た小施さんは、そのリスト上の連絡先に電話をかけ、その当日には検査を終え、翌日には結果報告を手にした。小施さん自身の言葉を借りると、報告された結果はまるで「強心剤の注射」を打ったかのように、彼を半月以上のつらい日々から解放してくれたという。
成都市衛生健康委員会は今月17日、成都でPCR検査サンプル採集と検査が可能な医療機関と第三者検査機関を公表し、PCR検査を希望する組織・機関や個人は、関連医療機関でサンプル検査を受けられるようになった。
同じく成都市民の小呉さん(仮名)も、小施さんと同じようにつらい思いをしていた。
先ごろ、小呉さんは仕事の関係で、ある海外から国内に戻った顧客と面会した。その日帰宅した後から、小呉さんには咳やだるさなどの症状がみられるようになり、翌日、同居している彼女にも下痢の症状がみられた。階下の診療所の医師からは普通の風邪だから心配ないと言われたが、小呉さんは依然として安心できなかった。同日午後、彼は車で医療機関に行って自費で検査を受け、翌日には結果が判明。いらぬ心配ではあったが、「待っている間は本当につらかった。自分が『かかってしまった』かどうかが分からなったから」と語った。
成都衛生健康委員会が公表した一般市民の検査を受け付ける医療衛生機関の第1陣は10ヶ所あり、千麦医学検査所有限公司もそのうちの1つだ。同社の李瑩総経理は記者に、衛生健康委員会が機関名を公表して以来、スタッフはひっきりなしにかかってくる電話に対応している。朝6時から深夜1時まで、PCR検査の予約や関連事項問い合わせの電話は毎日100本以上にも達する。李総経理がこれらの電話の内容から知り得たところによると、自費のPCR検査希望者には、他都市への出稼ぎや出勤再開で必要な人や、企業側で従業員にPCR検査証明の提供を求めているケース、武漢から成都に戻った成都市民、以前にもPCR検査をしたがそれでも安心できない人、学校が授業を再開し学生にPCR検査を要求しているケース、留学や出張で海外に出る際にPCR検査を受ける必要があるケースなどがあった。そして小施さんと同じように、仕事で他地域へ行った後、隔離期間が終わっても自分が「無症状感染者」だと疑っている人もいた。
李総経理によると、自分で機関に来て検査を受ける人は1日「約1000人」おり、ピーク期には1日の検査数が2000人以上に達していた。また、市民が予約から結果報告を受けるまでの時間は、全体でも「10時間しかかならない」という。
検査の価格について李総経理は、検査人数の違いによって料金の基準も違ってくると説明。「全体的には、団体価格は個人価格より安くなる」という。
千麦医学は第三者医療サービス機関。現時点で、千麦医療集団はすでに60万人分近くの新型コロナウイルスPCR検査を実施した。
PCR検査を希望する組織・機関や個人は以下の関連医療機関でサンプル検査を受けることができる。