中国越境ビジネスの再開がグローバルサプライチェーンの刺激に

CRI NEWS

 新型コロナウイルスの感染拡大がグローバル市場を妨げ、消費の停滞をもたらす中、グローバルな企業と資本は突破口とビジネスモデルのイノベーションを模索しています。そんな中、中国とヨーロッパを結ぶ定期貨物列車「中欧班列」の武漢市を通る便を含めて、中国の鉄道運輸網は正常な運行に戻り、ヨーロッパやアジア各国の封鎖されていた市場の再開に一役買っています。

 米国の衛星データ分析会社オービタルインサイトは「3月中旬から世界最大の貿易港である上海を出港する船舶の数は急増し、世界各地に留まっていた船舶を動かした」と示しています。 また、世界第2位の港であるシンガポール港とヨーロッパとを結ぶハブとしての役割を持つロッテルダム港の埠頭が運営を再開したことについて、コンテナ輸送世界最大手のマースク社は「中国で準備が整ったことが、ロッテルダムなどの貨物運輸に良い刺激を与えた」としています。

 中国でのビジネス再開の動きがグローバルサプライチェーンの早期回復に希望と信頼感をもたらし、感染症により遮断されていた市場が本来の状態を取り戻しつつあります。東南アジア諸国連合(ASEAN)国家の果物は鉄道で国境を通って中国へ輸入されており、また、杭州市のクロスボーダー電子商取引における輸出申告の数は持続的に増加しています。こうしたビジネスが市場を活性化させ、グローバルサプライチェーンの修復に効果的に作用しています。