春節(中国の正月)は故郷に帰って過ごす。これは依然として中国の主流です。この背後には中華伝統文化への愛着があります。家族団欒こそが一番大事。主要都市の駅は帰郷客で溢れています。国内航空便のうち48%の乗客も目的地は故郷です。(300元(約5千円)未満の格安航空券も人気です)
“360ブラウザ”が発表した「2019年春運予測レポート」によると、交通機関を使って帰郷する旅行者のうち、過半数は12時間以内に帰郷できますが、依然、約11%の人は故郷に戻るには24時間以上かっています。この巨大な帰郷ラッシュ(“帰省大軍”)のうち桁外れに大きい出発点として北京、上海、広州、深センでは、その人の多さを指して“熱上加熱”と表現されています。鉄道会社はこれまで、このような春節に備えて地方発の回送列車を増発、空のまま運行して大都市ターミナル駅で乗客を満載した列車を各地方に送り返していました。
しかし、近年、少々事情が変わってきました。地方から大都市ターミナルに向かう回送列車は大幅に減少。いわゆる“逆方向の春運”(春節の休暇で地方から都市へ旅行する人)が明らかに増加しており、鉄道会社は、地方の駅でも旅客を乗せて大都市ターミナルに列車を走らせるようになってきました。今年2019年、この“逆方向春運”は著しく増加したようです。“逆方向春運”TOP10:上海、北京、広州、深セン、杭州、南京、天津、青島、寧波、厦門。春節を大都市で過ごす。中国の新しいトレンドと言えます。
2019年春節の休暇で4億人を超える中国人が旅行を予定しています。その中で国外旅行者は約700万人。中国の「春運(春節期間の旅客)」はすでにタイに“延焼”した模様です。中国人観光客はタイ・チェンマイ空港に爆発的に殺到し、中国の各大都市空港からチェンマイへの乗入便だけでおおよそ100便に増便、この春節1万4400人の中国人がチェンマイ空港にタッチダウン。春節を外国で過ごす。これも中国の新しいトレンドかもしれません。