SK chemicalsが循環型再生プラスチックに音楽を保存

*国際的なレコード製作会社Sonopressが循環再生PETを使用した「EcoRecord」を開発

*PVC(ポリ塩化ビニル)とリサイクル可能素材の代替で廃プラスチックと温室効果ガス排出を削減

【城南(韓国)2023年10月19日PR Newswire】SK chemicalsがグローバルなレコード市場に循環型再生(リサイクル)素材を供給します。

SK chemicals(Ahn Jae-hyun最高経営責任者(CEO))は19日、100%再生素材から作られた「EcoRecord」LP盤を国際的なレコード製作会社Sonopressと共同開発したことを発表しました。

Sonopressはドイツ最大のメディアグループであるBertelsmannの子会社で、CD、DVD、Blu-rayの製作を専門としています。同社は世界中に製造工場を所有しています。

EcoRecord LPはこの2社の緊密な協力で開発されました。従来のレコード製作で使用されたポリ塩化ビニル(PVC)を循環再生PET(CR PET)に置き換え、レコード製作中に天然ガスや蒸気を使用しない革新的な工程により、エネルギー消費を約85%削減しました。これにより、レコード製作工程での温室効果ガスの排出が削減されることが期待されており、世界の音楽業界から多大な注目を集めることが予想されます。

循環型再生は、廃プラスチックを化学反応によって原料単位に分解し、その原料から再生プラスチックを生産するSK chemicals独自の化学再生技術です。単純に廃プラスチックを洗浄して再利用するか、細かく切断して再生するという従来のリサイクル方法に比べ、この方法では、何度リサイクルを経た後でもプラスチックの質と安全性が保たれるようになります。

EcoRecord開発のため、Sonopressは過去2年間、PVCを置き換えることのできる素材と生産方法を研究しました。新しいEcoRecordは、最大300トンの圧力を与える射出成形機で生産され、SonopressはEcoRecordの生産ライン設置を計画しています。

SK chemicalsは循環再生素材の安定供給を確保するため、現地代理店とSonopressの業務提携も検討しています。

国際レコード産業連盟(IFPI)によると、2022年のCDやロングプレイ(LP)レコードといった従来のレコードの市場規模は46億ドルで、ストリーミングを含む市場全体の17.5%を占めています。CDの売り上げが減少する一方で、LPレコードの売り上げは17.1%増加し、継続的な成長を見せています。

SonopressのSven Deutschmann最高経営責任者(CEO)は「SK chemicalsとの提携で、当社は12インチLPレコード開発と製造ラインへの投資を決断することができました。当社は世界の音楽市場の需要に沿って事業を拡大する計画です」と述べています。 

SK chemicalsのKim Eung-sooグリーン素材事業部長は「Shuye工場の買収を通して、当社は5万トンの循環姿勢PETの安定サプライチェーンを確保しました。これに基づいて、SK chemicalsは幅広いリサイクル可能商品をさまざまな産業資材へと拡大していく予定です」と述べました。

一方、SK chemicalsは9月に、将来的な循環再生素材の安定生産・供給に向けた廃プラスチックの安定供給源を確保するため、廃棄物リサイクル企業「Shanghai Yuekun」(ブランド名「Lovere」)と契約を結び、再生素材市場への早期参入を見込んでいます。

[用語説明] 

ロングプレイ(LP)レコード:PVC素材で作られたLPレコードで、しばしばバイナルアルバムと呼ばれています

EcoRecord LP developed jointly by SK chemicals and Sonopress
EcoRecord LP developed jointly by SK chemicals and Sonopress

 

ソース:SK chemicals