【北京2022年9月8日PR Newswire】「皆さん、こんにちは。私はモジュールの外にいる。良い気分だ」。中国の宇宙飛行士(太空人)Chen Dong氏は先週、船外活動を開始した際に語った。
Chen氏と神舟14号(Shenzhou-14)の同僚乗組員のLiu Yang氏は、9月2日に6時間の船外任務をすべて完了した。これは中国の宇宙ステーションからの5回目の船外活動で、新たに打ち上げられた実験モジュール「問天(Wentian)」からの初の船外活動だった。
2020年以降、中国は、宇宙ステーションのコアモジュール「天和(Tianhe)」、有人宇宙船「神舟12号」および「神舟13号」、貨物宇宙船「天舟2号(Tianzhou-2)」および「天舟3号(Tianzhou-3)」などの一連の飛行ミッションの遂行に成功しており、中国の宇宙計画において目覚ましい前進を遂げている。
航空宇宙だけでなく、過去10年間、中国の科学者は、主要分野でコア技術の飛躍的前進を実現するための確固たる努力を求める習近平(Xi Jinping)国家主席の呼びかけに応じ、コア技術の飛躍的前進に向けて努力してきた。
習近平国家主席は6日、中央全面深化改革委員会(Central Commission for Comprehensively Deepening Reform)第27回会議を主宰し、コア技術の研究開発(R&D)に全国のリソースを動員するための新体制を整備することを強調した。
習氏は、中国は国家の戦略的ニーズに基づいてイノベーション資源の配分を最適化し、国家の戦略的科学技術力を強化し、主要な科学技術問題に取り組む体系的な能力を大幅に向上させ、競争上の優位性を育成し、多くの重要な分野で戦略的主導権を握る必要があると言及した。
▽コア技術の攻略
2015年にXi'an Institute of Optics and Precision Mechanics(西安光学精密機械研究所)を視察した習氏は、「コア技術は、購入したり、他人に頼んだり、懇願したりして入手することはできない」と語った。
2012年以来、中国国家主席は、科学的イノベーションとコア技術の攻略の重要性を強調してきた。習氏に刺激されて、多くのコア技術が飛躍的前進を実現し、中国が科学技術で世界をリードする大国になるという壮大な目標に向けて大きく前進した。
コア技術の研究開発は、国家の主要なニーズに対応している。最先端のソリューションは、香港・珠海・マカオ橋(Hong Kong-Zhuhai-Macao Bridge)や四川・チベット鉄道(Sichuan-Tibet Railway)などの主要なインフラストラクチャープロジェクトの実施をサポートした。海底石油・ガス資源、および石炭のクリーンかつ効率的な利用、新世代原子力技術の開発は、国家のエネルギー安全保障を保証するために不可欠である。
COVID-19の流行の間、中国はワクチン、医薬品、検査試薬で多くの飛躍的前進を達成した。中国で承認された新しいクラスI医薬品の数は、2012年以前の5から現在の79に増加した。
世界的に影響力を持つ業績も多数ある。例えば、中国は3次元量子ホール効果を世界で初めて観測し、グラフェンの原子レベル精密制御・折り畳みを実現し、世界初の異種融合類脳演算チップ「Tianji(天機)」を開発した。
▽より広く世界に開放
中国は昨年、世界最大の開口を備えた最も高感度の電波望遠鏡である500メートル開口球面電波望遠鏡(Five-hundred-meter Aperture Spherical Radio Telescope、FAST)をすべての科学者に開放することを発表した。6月まで、FASTは世界14カ国の27件の科学プロジェクトに観測サービスを提供してきた。
FASTの開放は、中国が科学技術の友好の輪を真剣に広げていることを示す1例である。
昨年、中国科学院と中国工程院(CAE)の両院院士大会、China Association for Science and Technology(中国科学技術協会、CAST)の全国大会で演説した習主席は、中国の科学技術関係者に対し、開放性、信頼、国際的な科学技術コミュニティーとの協力を促進し、人類が直面している主要な課題の解決に積極的に参加し、より多くの国と人々に利益をもたらす科学技術イノベーションの成果の促進に努めるよう呼びかけた。
中国科学技術省によると、中国は科学技術分野で161カ国・地域と協力関係を築き、115の政府間協定に署名し、200を超す国際機関および多国間機構に参加している。