今年、中国各地の地方政府当局はこぞって「ゴミ分類」を推進しています。北京市は学校、病院など公共機関及び商業施設、オフィスビル、観光ホテルなどに「ゴミ分類」を義務化。さらには一般家庭を含め「ゴミ分別」の義務化が社会全域に普及するように進めています。
上海市は「ゴミ分類」の体験拠点を設けて一般市民に開放。ゴミ分類を都市部地域コミュニティに浸透させ、周辺農村部にも浸透させ、公園・公共施設へも浸透させると明言しています。浙江省寧波市も地方条例を制定し、生活ゴミの基本的な分類基準を明確化。都市と農村双方で分別に力を入れています。長春市も「ゴミ分類」の地域を拡大し、より多くの公共機関、企業、団地に分別ゴミ箱を設置し、更には小学校中学校の教育カリキュラムに「生ごみの分類教育」を取り入れ、教材も作成しています。江西省上饒市は農村部の農家全世帯に「腐敗ゴミ」と「腐らないゴミ」の2色のゴミ箱を設置し、農家は生活ゴミを分類してゴミ出ししています。業者は分別ゴミを別々に収集し「腐敗ゴミ」は堆肥化させリサイクルを実現している。また「腐らないゴミ」はさらに分別し、再利用可能なものは分別ポイントと交換し、農家はポイントを貯めることで日常用品を交換することもできます。
河北省の各市は5つ以上の生ゴミ分類モデルと模範コミュニティを建設し、2019年末までに分別収集を全面的に開始します。山東省青島市では「スマートゴミ分類体験館」を開館。「スマートゴミ分類体験館」では写真、文字、電子映像などを活用して、見学者がゴミ分類の都市環境に与える影響などを体験することによって環境問題の意識のモティベートを図っています。
南京市は2019年中にゴミ分類を全面的に推進し南京市を完全にカバーすることを決めた。安徽省合肥市では生活ゴミ管理に関する新しい規制を打ち出し「ゴミ分類を実施しない場合、個人の信用情報に影響を与えることとしました。河南省でも今年2019年から都市生活ゴミの分類作業を全面的に開始しました。貴州省では住民への新しいインセンティブプラン「グリーン口座」、「環境保護資料」などを設立し、生活ゴミをきっちりと分類した住民には交換可能なポイントを与えて奨励することとしました。
中央政府でも、使い捨ての事務用品の消費を減らすこととし、生ゴミ分類投入管理の責任者制度を導入して生ゴミ管理信用記録制度を設立しています。中国15億人の「分別ゴミ」、本気で動き出したようです。