「アマゾンは中国では天猫(アリババeコマース)の敵ではなかった」中国メディアから辛辣な批判が浴びせられ、アマゾンの元スタッフ「(アマゾンが)海外進出で使ってきた方法は中国では完全に通じなかった」と吐露しています。
アマゾンが中国で失敗した最大の原因は「中国の消費者文化に溶け込む意識の欠如にある」とも指摘されています。アマゾンが中国で進めてきたのはほとんどがブランド品。一般の日用品や小規模ネットショップが商いをできるスペースも限られていました。中国の消費者と欧米の消費者の意識を比べた場合、一番の違いは、欧米の消費者はブランド志向、一方、中国の消費者は商品の実用性を重視。さらには中国の消費者にとって、景品の有無やアフターサービスの充実度などが第一の関心事、アマゾンはここを見落としていたようです。
「ブランドって、何なの?実際のところ、ほとんどのブランドって、一種の“IQ指数税”のようなものじゃないの?そんなの払いたくないよ」これはある中国人一般消費者のブランドについてのコメントでした。中国の一般消費者のブランド軽視は、今に始まったことではなくて、ほとんど“歴史的背景”のようなもの。ということは、すぐに変えることは難しいのです。
にも関わらず、アマゾンはこれまで「価格競争」を軽視し、その代わりにブランド・イメージ戦略に力を入れ、より多くの“ブランド・崇拝”中国人ユーザーを増やそうとしてきました。この戦略は。欧米、それに日本などでは通用したかもしれませんが中国ではダメ、中国消費者層からはアマゾンへの不満が募るばかりでした。
さらに、ある若い中国人ヘビーユーザーは「アマゾンのユーザー・エクスペリエンスは1世代前のまま、古いね。アプリもダサい、そもそもアマゾンを開いてみようという気が起こらない。」と指摘し「アマゾンは“ユーザー・エクスペリエンス”でeコマースを席巻し、多くの競合者を駆逐してきたかもしれないが、今度は、アマゾン自作の“ユーザー・エクスペリエンス”が多くの中国人のファンから見向きもされなくなって、アマゾン自体が中国から駆逐されることになった。競争とはそういうもの。戦略ミス。自業自得だな。」と続けています。中国人の若者ネットユーザー、おそるべし!アマゾンも、目線がちょっと上だっかかな。。