農業と観光の融合が農村を振興する――神溝九寨紅産業貧困支援

九寨溝(きゅうさいこう)は中国四川省北部のアバ・チベット族チャン族自治州九寨溝県にある自然保護区であり、ユネスコの世界遺産(自然遺産)に登録されている。

チベット人など少数民族の居住地としても知られ、「九寨溝」の名もチベット人の村(山寨)が9つある谷であることから付けられたものである。観光道路沿いにも3つの集落があり、そのうちの1つである樹正寨は観光地となっている。また、域内にはチベット人による宗教施設(寺院・塔・マニ車(正しくはボン教のため「マシモ車」)等)が点在している。なおこの地域はチベット仏教よりもボン教が盛んで、コルラの方向やマシモ車を回す方向がチベット仏教とは反対の反時計回りである。九寨溝内にある寺院「扎如寺」もボン教寺院でありその他の宗教施設もすべてボン教のものである。祈祷旗であるタルチョーも各所で見られるがボン教のタルチョーである。しかし日本のマスコミやガイドブックなどでは「チベット仏教」と紹介されていることが多い。