政府系ファンドの運用資産残高の成長をアジアと中東の政府系ファンドがけん引- Preqinレポート

世界の政府系ファンド、過去10年間でAUMが倍増

シンガポール、2023年6月16日 /PRNewswire/ -- オルタナティブ投資に不可欠なデータとインサイトを提供する世界的なリーダーであるPreqinは、2023年6月16日にソブリン・ウェルス・ファンド2023レポートを発表しました。このレポートは、ソブリン・ウェルス・ファンド(以下、政府系ファンド)の最新動向に関するデータと分析を提供しており、これらの投資家は、オルタナティブ資産への配分を強化するとともに、実際のアロケーションと目標アロケーションの差を縮めることを目指しています。

本レポートでは、オルタナティブ資産が分散投資効果とリスク調整後のリターンをもたらす限り、政府系ファンドのポートフォリオにとって引き続き重要であることを示しています。豊富な資金力と洗練された投資チームを持つ政府系ファンドは、最高のパフォーマンスを発揮するファンドにアクセスできるような資本を持っています。

レポートの要旨:

·  運用資産残高(以下、AUM)過去10年間で、世界の政府系ファンドのAUM総額は、2023年第1四半期末までに倍増し、10兆4,000億米ドルとなりました。

·  アジア:アジアの政府系ファンドがAUMの増加を牽引し、2023年第1四半期末には4兆3,000億米ドルに達しています。特に、中国投資有限責任公司のAUM総額は1兆3,500億米ドルで、ノルウェーの政府年金基金グローバル(GPFG)のAUMの1兆2,000億米ドルを上回り、世界最大の政府系ファンドとなりました。

·  中東:中東には、アジアに次いで世界第2位のAUMを誇る最大級の政府系ファンドが存在します。3兆7000億米ドルで、世界の政府系ファンドのAUMの36%を占めています。

·  アロケーション:政府系ファンドのオルタナティブ資産へのアロケーション(配分)比率は、2021年から2023年3月にかけて、インフラを除くすべての資産クラスで増加しました。アロケーションの中央値が最も増加したのは不動産で、2021年の6.5%から2023年第1四半期末には8.6%に増加しました。

·  ESG政府系ファンドは、環境・社会・ガバナンス(ESG)目標の推進に影響力を持っています。ESGポリシーを有する政府系ファンドは、政府系ファンドのAUM全体の59%を占めており、2021年の54%から5ポイント増加しました。

本レポートの主執筆者であるManaging EditorのHarsha Narayan氏は、次のように述べています。「政府系ファンドは洗練された社内投資チームを構築し続けており、資本を展開する際にファンドマネジャーのように行動できるようになっています。彼らは才能、技術、そしてファンドマネージャーや投資家とのパートナーシップを活用して、さまざまなオルタナティブ資産クラスに投資しており、直接または共同投資のディールを行う能力を高めています。」

メディアお問い合わせ先:

preqin.japan@preqin.com (担当:冨岡)