シンガポール、AI Verify Foundationの設立により協働による国際的AI標準の未来を構築

情報通信メディア開発庁も討議資料を公表し、生成AIガバナンスに対するシンガポールの実践的かつアクレティブなアプローチを共有

シンガポール 2023年6月8日 /PRNewswire/ -- Asia Tech x Singapore(ATxSG)の一部として開催されるATxAIカンファレンスにおいて、シンガポール通信情報省大臣ジョセフィン・テオ女史は、AIの責任ある使用に向けた世界のオープンソースコミュニティの総力と貢献によってAI試験ツールの開発を行うAI Verify Foundationの設立を発表しました。同財団は、AI試験の機能と保証の向上によって世界各国の企業や規制当局のニーズに応えることを目的としています。情報通信メディア開発庁(IMDA)、Aicadium(Temasek's AI Centre of Excellence)、IBM、Microsoft、Google、Red Hat、およびSalesforceの7団体は、先駆的なプレミア会員としてAI検証ロードマップの戦略的方向性と開発を導きます。当面は、Adobe、DBS、Meta、SenseTime、およびシンガポール航空といった、60社を超える一般会員の参加を見込んでいます。[1]

高信頼性AIの基盤構築

AI Verify Foundationの設立により、AI Verifyの開発や活用を支援することでAIのリスクに対処します。AI Verifyは、AIガバナンスの試験フレームワークとソフトウェアツールキットです。設立当初は、IMDAが分野や規模の異なる企業との協議によって開発しました。AI試験フレームワーク、コードベース、標準、ベストプラクティスに寄与するオープンソースコミュニティの育成や、AIの試験とガバナンスに関するオープンコラボレーションおよびアイデアの共有に向けた中立的なプラットフォームの構築を支援します。

昨年、国際的な試験運用に向けた最小実行可能製品として発売されたAI Verifyは、IBM、Dell、日立、UBSなど、50社を超える地元企業および多国籍企業からの熱い視線を集めました。AI Verifyがオープンソースコミュニティに開かれたことで、EU、OECD、シンガポールといった、国際的に高評価を得ているAIガバナンスの原則準拠する試験フレームワークやツールキットの提供により、今後グローバルコミュニティに利益をもたらしていくでしょう。また、AI Verifyツールキットによって、AIシステムの多岐にわたるガバナンス原則を踏まえた試験レポートの生成を行う統合インターフェースが利用できるようになります。企業はこのようなレポートをステークホルダーと共有することで、AIに関する透明性をより高めることが可能になります。

AI試験を幅広く進化させる集団的取り組みの必要性

IMDAは、標準化された試験を通じて企業が責任あるAIの使用を客観的に証明できるよう、AI Verifyを構築しました。しかしながら、AI試験技術は進化しているとはいえ、まだ発展途上にあることも否めません。この分野のさらなる発展のためには、業界や研究コミュニティから最高の専門知識を結集する必要があります。

テオ大臣は、AIに潜むリスクを認識しながらも、政府単独での対応は困難であるとした上で、「専門知識を有する民間企業と政府が、共にこの目標を達成に向けて有意義に参加することが可能となりました」と付け加えました。加えて、「AIの発展に対する高度に現実的な不安や懸念の中で、私たちはAIの悪用を防ぎ、有益な用途に向けて積極的に舵取りを行う必要がある。これは、シンガポールのAIに対する姿勢の中核をなすものです」と強調しています。

ATxSG の詳細については、www.asiatechxsg.com/atxsummitにてご覧いただけます。

[1] 全会員企業の一覧は、https://aiverifyfoundation.sg/foundation-members/にて公表されています。

問い合わせ先: 
aung_thi_ha@imda.gov.sg

Hill+Knowlton Strategies 

HKATxSG@hkstrategies.com