【シンガポール2022年11月25日PR Newswire 】電気自動車(EV)用電池の重要部品の主要イノベーターであるJIOS Aerogelは、電池メーカー向けに最先端技術を生み出すシンガポールの先進的工場を稼働させる計画を発表した。この施設は、シンガポール経済開発庁(EDB)の協力で開発した画期的な自動生産工程を使用する。
工場へは最初の製造機器が2022年12月に搬入され、同社の試運転ラインからの生産は2023年第1四半期に始まる。JIOSの完全自動生産ラインは2023年第4四半期にフル生産態勢になり、EV電池の熱暴走のリスクを軽減する各種Thermal Blade(TM)製品を生産する。
JIOS Aerogel施設の稼働は、シンガポール貿易産業省傘下の政府機関EDBが後押ししている。EDBは事業、技術革新、人材の国際的センターとしてのシンガポールの地位を高める戦略を担っている。
JIOSの投資は同社製品に対する大幅な需要増加に対応する。各自動車メーカーは今後8年間に、EVや電池、素材に1兆2000億ドルを支出すると推定されている(https://graphics.reuters.com/AUTOS-INVESTMENT/ELECTRIC/akpeqgzqypr/index.html)。エーロゲルを基にした材料を生産するこの投資は、シンガポールのJIOS Innovation Centreの研究者らが開発した製品と工程の複数の技術革新を活用する。
▽JTC:シンガポールの持続可能なイノベーション工場
JIOS Aerogel工場はJTC Chemicals Hubに位置する。化学物質の製造・配合・流通に関わる企業を集積したシンガポール初の高層マルチテナント開発区だ。JTCはシンガポールの持続的産業開発を推進する政府機関である。
JTCのプラグアンドプレイ・ソリューションは、JIOSの初期資本コストを減らし、設営期間を短縮し、同時に低い間接費の維持を可能にする。Chemicals Hubは消火水タンクや泡消火装置などの設備を共有する最新の防火システムといった一連の安全規格準拠機能を備えている。
▽EV向け化学品・材料の国際供給を拡大
EVの急速な拡大は、化学品や材料のメーカーに多大な機会を広げ、電池化学を除く市場規模は2030年までに200億ドルを突破する見通しだ(https://www.mckinsey.com/industries/chemicals/our-insights/electric-vehicles-the-next-growth-engine-in-chemicals)。
JIOS AerogelのAndrew Stearns最高経営責任者(CEO)は「シンガポール経済開発庁(EDB)の支援で製品イノベーションと開発を商業化する中で、製造施設の設立は当社の投資計画で次のステップだ。JTCの工場用地は、当社の製品の急速な産業化と、世界の自動車メーカーが求める規模と競争的コスト地位を維持するために選定した」と述べた。
▽JIOS Aerogelについて
JIOS Aerogelは、世界有数のシリカエーロゲルパウダーのメーカーである。エーロゲル生産コストを劇的に引き下げる新工程を開発するため2013年に創業した同社は、この技術の拡張性の実証で急激に前進している。2019年以降は国際的な断熱会社と合弁事業を組み、特許で保護されたこの製造工程を使って、産業・石油・天然ガス市場向けの断熱材を生産している。
JIOS Aerogelの技術ポートフォリオには、リチウムイオン電池の熱暴走を抑制するソリューションが含まれる。このソリューションは電化の主要課題の1つに対処し、電気自動車(EV)や蓄電システム(ESS)という急拡大する市場を支援する。JIOS Aerogelはシンガポールに本社があり、Fortune 500(R)(フォーチュン500)リストの世界的なメーカーを含む投資家の応援を受けている。
JIOS Aerogelの詳細はwww.jiosaerogel.com を参照。
ソース: JIOS Aerogel