【北京2022年10月3日PR Newswire】孔子は、歴史上最も影響力のある思想家の1人と見なされている。過去2000年以上にわたり、彼の叡智は世代を超えて受け継がれ、世界の人々に影響を与え続けてきた。
2500年前に現れた、交流と対話、寛容と相互学習という儒教の思想は、中国文明の継承に積極的な役割を果たし、異なる文明間の交流と協力にインスピレーションを与えてきた。
記録によると、孔子の言行録は16世紀に欧州のさまざまな言語に翻訳され、当時とそれ以降の欧州の多くの思想家を形作った。
中国東部・山東省曲阜市にある孔子の生地で最近開催された2022 China International Confucius Cultural Festival and the 8th Nishan Forum on World Civilizations(2022年中国国際孔子文化祭・第8回尼山世界文明フォーラム)には、孔子生誕2573年を記念するため、国内外から約200人の学者と多数の訪問者が集まり、孔子の叡智を称え、多様な文明における人類共通の価値観を探求した。
▽儒教の現代的意義
ドイツの哲学者David Bartosch氏にとって、儒教はさまざまな文明の哲学の中でも際立っている。同氏は「孔子の影響力はあまりに大きく、中国のみならず、日本や韓国にも、また国際的なレベルにさえ及んでいる」と語った。
Bartosch氏は、孔子の特質は、「固定理論」を構築することの多かった他の思想家と異なり、「孔子の作品を研究するすべての人によって展開される必要のある知的な種」を提供したことであると述べた。
Bartosch氏は「彼(孔子)は、人々がこれらの思想を自らの方法で、自らの人生で展開し、自らの結論に至ることを望んだ」と付言した。
同氏は、長い歴史の中で盛衰を経ながらも、儒教の法は常に再興し、中国文明に入り込んだ他の要素を融合し吸収するための基盤を提供したと語った。
「それ(儒教)は成長する木のようなものだ。きわめて太古の時代に根ざしているものの、木は今もなお成長し続けている」とBartosch氏は述べた。
山東大学の政治学・行政管理学院(School of Political Science and Public Administration)院長であるDaniel Bell氏は、儒教の叡智はそれを導入した国・地域での経済発展を実現し、儒教の考えの一部には、将来の世代や教育に関する考えなど、世俗的なアプローチがあると語った。
「これらはすべて、近代化には極めて有益である」と同氏は述べた。
「君子は和して同ぜず」は孔子の有名な言葉である。これは、儒教が西洋の多くの評論家が理解していた方法ではないことを示す好例であると華橋大学哲学・社会発展学部(Department of Philosophy and Social Development)のBenjamin Cole氏は述べた。
この引用は、個々人の違いを尊重することを強調するものであり、同一の見解を奨励したり、同じ見解に従うことを奨励したりするものではないと同氏は説明した。
現代では、それは社会における開放性、寛容、そして同じ社会において異なる仕事、文化、背景を受け入れることについての考えに共鳴しているとCole氏は語った。