中国・上海、2025年9月21日 /PRNewswire/ -- ファーウェイは、HUAWEI CONNECT 2025で開催された「AI-Powered WAN, Digital-Intelligent Future」円卓会議にて、進化版「星河インテリジェントWANソリューション」を発表しました。本ソリューションは、安定した体験を提供するIPネットワーク基盤を通じて、顧客のネットワーク収益化と産業インテリジェンスの推進を後押しします。
ファーウェイのデータ・コミュニケーション製品ラインのルータードメイン・プレジデントである John Cai 氏は、WANが現在直面している4つの重要課題を以下の通り示しました。(1) グローバルなデジタル化の進展に伴い、データ・サイロの解消とネットワーク融合が不可欠になっていること。(2) 新興サービスが、差別化された帯域幅や低遅延に、より厳しい要件を課していること。(3) AIの利用が広がる中、わずか0.1%のパケットロスでも従来型ネットワークでは計算効率が50%低下するため、より高い伝送効率が求められていること。(4) 量子コンピューティング技術の進展が従来型ネットワークのセキュリティを脅かしていること。
これらの課題に対応するため、ファーウェイの「星河インテリジェントWANソリューション」は、揺らぎのないネットワークを構築し、次の4つの中核機能を提供します。
サービスの一元化: スライシングとSRv6によってサービスを用途ごとに分離し、プロビジョニング(設定)時間を数分に短縮します。
安定したネットワーク体験: AIによるアプリケーション識別で暗号化フローを95%以上の精度で特定し、ビデオ会議のフリーズを自動検出、重要サービスを高速化します。
高効率コンピューティングWAN: フロー認識エンジンが99%の大規模通信を特定し、インテリジェント・スケジューリングでスループットを90%まで向上。Starnetのロスレス・アルゴリズムにより、長距離通信でもパケット損失を防ぎ、計算効率の低下を5%未満に抑制。加えて、ベクター・エンジンが機密情報を保護します。
強固なセキュリティ:耐量子暗号とXsecにより導入を簡素化し、機密データの安全な暗号化通信を可能にします。
円卓会議では、星河インテリジェントWANソリューションの採用や共同開発を通じた具体的な成果が共有されました。まず、インドネシアSurge社のCTOモハマド・ムスタグフィリン氏は、IPv6 Enhancedネットワーキングを活用した自社構築型ブロードバンド事業で、交通分野で世界初のベンチマークを確立し、ユーザーに高品質な接続を提供していると説明しました。次に、ウガンダICT・NG省データ・ネットワーク局長のケネス・バガルカヨ氏は、SRv6の導入により、MDAあたりの展開時間が従来の約2時間から1分にまで短縮され、さらにスライシングによって多目的ネットワークが実現されたと述べました。また、DYXnetのネットワークR&D総経理チャン・シェングォ氏は、同社がファーウェイと共同でAIネイティブの超接続アーキテクチャを開発し、需要に応じた柔軟なスケーリングや、RDMAを活用した長距離ファイル転送により、従来のTCP比で20倍以上の高速通信を実現したと報告しました。
ファーウェイは、今後もAIとネットワークの統合を進め、「星河インテリジェントWANソリューション」を通じて、より多くの産業のスマート化を推進していきます。同社は、世界中の顧客に向けて、知能的で効率的かつ信頼性の高い確定的ネットワーク基盤の構築を目指します。