北京、2025年7月17日 /PRNewswire/ -- 7月11日、フランスのパリで開催されたUNESCO World Heritage Committeeの第47回会合で、西夏陵が世界遺産リストに記載されました。これは中国にとって60番目の世界遺産となります。
A drone photo taken on July 10, 2025 shows two Xixia imperial tombs in northwest China's Ningxia Hui Autonomous Region. (By Wang Peng)
中国北西部の寧夏回族自治区銀川市の賀蘭山の麓に位置する西夏陵は、西夏王朝(1038-1227)の遺跡として最大規模で、かつ格式が最も高く、保存状態も最も良好な考古学的遺構です。
遺跡区域には、9つの皇帝陵、271基の陪葬墓、北端に位置する1つの建築群、および32の治水施設が含まれます。
約半世紀にわたる発掘調査で、金箔を施した青銅の牛や釉薬をかけた赤文像など、7,100点を超える精巧な遺物が発掘されました。発見された遺物は西夏文明の特徴を鮮明に示しています。
UNESCO World Heritage Committeeは、西夏陵を多文化融合の優れた証拠として認定しました。
その空間配置、設計哲学、建築形態は、仏教の信仰と古代の地元の民族習慣を統合しながら、唐(618-907)と宋(960-1279)の皇帝陵墓制度を継承しています。これにより、独特の葬儀の伝統が生まれました。また、11世紀から13世紀のシルクロード沿いの文化や商業の交流において、この王朝が重要な役割を果たしたこともわかります。
世界遺産委員会は、中国政府が西夏陵の文化遺産を保護するために行った多大な努力と優れた成果を高く評価しました。
1988年に全国重点文物保護単位(National Key Cultural Relics Protection Unit)に指定されて以来、包括的な法律、規則、管理体制が確立されています。
特に2000年以降、専門機関と連携して、墳墓そのものに対して60件の大規模な補強プロジェクトが実施され、いずれの補強も成功を収めています。これにより、皇帝陵墓や主要な陪葬墓に影響を及ぼす構造の不安定性や表面侵食の問題はほぼ解消しました。
さらに、遺跡区域内の約10万平方メートルの建造物と現代の施設を撤去し、包括的な監視および早期警報プラットフォームを構築することで、遺跡の真正性、完全性、保存環境が良好に保たれるようになりました。
海外の学者たちは、「西夏陵は中国における古代の民族関係、建築芸術、葬儀の伝統を研究する上で重要な物理的証拠となる」と指摘しています。西夏陵が世界遺産に登録されたことで、世界の文化遺産の多様性がさらに豊かになりました。
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