ABLバイオ、GSKと脳内送達プラットフォーム「Grabody-B」に関するライセンス契約を締結、神経変性疾患に対する新薬開発を推進

- ABLバイオとGSK、神経変性疾患に対する新薬の開発に向けた複数プログラムに及ぶ提携契約を締結

- 本プログラムでは、ABLバイオのGrabody-Bプラットフォーム技術を活用し、血液脳関門を通過させて分子を効果的に脳内へ送達することを目指す

- ABLバイオ、契約一時金および短期的マイルストーン達成により最大7,700万ポンドを受領予定 

城南市(韓国)、2025年4月8日 /PRNewswire/ -- 免疫腫瘍学および神経変性疾患を対象とした二重特異性抗体技術の開発を手がける臨床段階のバイオテクノロジー企業、ABLバイオ(KOSDAQ: 298380)は、神経変性疾患に対する新薬開発を可能とする世界的ライセンス契約を発表しました。同契約により、GSKはABLバイオの血液脳関門(BBB)シャトルプラットフォーム「Grabody-B」を活用して、新規治療薬の開発を行うことができます。同契約は、抗体、ポリヌクレオチド、siRNAやASOなどのオリゴヌクレオチドを含む治療法を通じて、新たな標的に対する複数の開発プログラムを推進し、神経変性疾患に苦しむ患者の大きなアンメット・メディカル・ニーズに応えることを目的としています。

血液脳関門(BBB)は、有害物質や病原体の脳内への侵入を制限する保護的なバリアとして機能しており、神経疾患の治療薬開発における重要な障壁と見なされています。ABLバイオのGrabody-Bは、インスリン様成長因子1受容体(IGF1R)を標的とすることにより、BBBを通過しにくい既存の医薬品の限界を克服することを目的として開発されました。これにより、BBBを通過して脳内への効率的な薬剤送達が可能となります。

同契約に基づき、ABLバイオは契約一時金3,850万ポンドの即時支払いを含む、研究マイルストーンおよび将来的なプログラム拡大の可能性を含め、最大7,710万ポンドの契約一時金および短期的マイルストーン達成に対する支払いを受け取る予定です。ABLバイオは、複数の将来の開発プログラムにわたり、研究、開発、規制対応および商業化に関するマイルストーン達成に応じて、総額最大20億7,500万ポンドの支払いを受け取る可能性があります。製品が商業化に成功した場合、ABLバイオは売上高に応じた段階的なロイヤルティを受け取ることになります。同契約の一環として、ABLバイオはGrabody-Bに関連する技術およびノウハウをGSKに移転し、GSKは前臨床および臨床開発、製造、商業化の責任を担うことになります。

GSKリサーチ・テクノロジーズ部門上級副社長(SVP)のクリストファー・オースティン氏は、「高齢化の進行に伴い、神経変性疾患の有病率が急速に増加しており、これらの疾患に対する新たな治療法の開発は極めて重要です。最も有望とされる新たな治療法の多くは抗体医薬ですが、これらはBBBを通過するためのシャトルがなければ、脳内に効果的に到達することができません。同契約は、BBBを克服する革新的なプラットフォーム技術への当社の取り組みを反映するものであり、これにより、これらの壊滅的な疾患に対する全く新しい治療の可能性が開かれるとともに、当社の成長中のパイプラインにおける重要な要素となります。」と述べました。

ABLバイオのCEOであるイ・サンフン氏は、以下のように述べています。「この契約は、BBB技術におけるABLバイオのリーダーシップと、GSKのような世界的製薬企業との戦略的パートナーシップを通じて、神経変性疾患における革新的治療法の推進に取り組む当社の姿勢を明確に示すものです。さらに本契約は、Grabody-Bの商業化の可能性を通じて、神経変性疾患治療市場におけるABLバイオの地位を強化するとともに、Grabody-Bが活用可能なモダリティ領域を拡大する絶好の機会となります。アルツハイマー病やパーキンソン病などの神経変性疾患に苦しむ患者数が増加している現状を踏まえ、本パートナーシップが革新的な治療法の開発を加速させ、世界中の患者の皆様に新たな希望をもたらすことを期待しています。」

ABLバイオについて

ABLバイオは、二重特異性抗体プラットフォーム「Grabody」に基づき、さまざまな臨床および非臨床段階の資産を開発しています。ABL301、ABL001(トベシミグ)、ABL111(ギバストミグ)、ABL503(ラギストミグ)、ABL105、ABL202、ABL103を含む7つのパイプラインにおいて、米国、中国、オーストラリア、韓国など複数の国で、さまざまな適応症を対象とした臨床プロジェクトが進行中です。ABL001(トベシミグ)に関しては、新薬候補としての迅速な開発を支援するため、米国食品医薬品局(FDA)よりファストトラック指定を受けています。また、I-Mabと共同開発中のABL111(ギバストミグ)については、ニボルマブおよび化学療法との三剤併用療法を評価する第1b相臨床試験のトップラインデータが2025年に公表される見込みです。一方、ABLバイオはABL104に関する臨床試験の開始に向けた準備を進めています。さらに、ABLバイオは二重特異性抗体薬物複合体(ADC)を含む複数の新規候補物質について、継続的に研究開発を行っています。