ドバイ(UAE)、2024年10月25日 /PRNewswire/ -- 2024年9月11日、ドバイでInforma Tech(インフォーマ・テック)が主催した第9回5Gコア・ネットワーク・サミットには、世界の業界リーダーと技術専門家が集まり、5G SA、音声、通信クラウド、自律ネットワーク、5.5Gコア・ネットワークなどの最先端のトピックについて議論しました。AIS Thailand(AISタイ)のコア・ネットワーク計画および運用責任者であるNoppadon Poungsri氏は、「Building a High-Resilience, High-Efficiency Core Network(高耐障害性と高効率性を備えたコア・ネットワークの構築)」と題する基調講演を行い、インフォーマとのメディア・インタビューで、コア・ネットワークの信頼性と効率性を向上させるAISの戦略について語りました。
タイ最大のモバイル通信事業者であるAISは、最高の5Gネットワークを構築し、モバイル、固定ネットワーク、ホーム・ブロードバンド、エンタープライズ・ネットワーク、デジタル・サービスなど、幅広いサービスを提供しています。優れた5Gネットワークが人口の95%以上をカバーしており、5G加入者は1,060万人に増加しました。
Noppadon氏は、クラウド・ネイティブ技術の進化によりコア・ネットワークの複雑さが増し、信頼性と効率性の問題が発生しやすくなっていると強調しました。これらの課題に対処するため、AISは、ネットワークの復元力への投資を継続しています。同社は、3年以内にサービス停止ゼロという戦略目標を達成するためのネットワーク復元力戦略を提案しています。現在、AISのネットワーク復元力戦略は、リスク防止、ネットワーク可視化、サービス回復という3つの主要領域を中心に展開されています。
• リスク防止の観点から、AISは、MDAFシグナリング・ストーム防止・制御ソリューションを導入しました。このソリューションでは、ネットワーク・ステータスを定期的に自動シミュレートできるため、潜在的なリスクを事前に識別できます。AISは、受動的なO&Mアプローチから積極的な予防戦略に移行することで、潜在的な問題に前もって対応し、業務の継続性を確保できます。
• ネットワークの可視性を高めるために、AISは、MDAFベースのクラウド・ネットワーク可視化ソリューションを導入しています。この革新的なソリューションにより、複雑なクラウド・コア・ネットワークの5層トポロジの視覚化と分析が可能になり、AISは、ネットワーク障害を迅速に検出できるようになります。
• 30分以内のサービス回復という目標に関して、AISは、バイパスやローカリゼーションなどのソリューションを実装することで、トランスポート・ネットワークの中断時に70%のユーザが接続を維持できるようにします。このアプローチにより、ユーザは重要なデータ・サービスとVoLTE音声サービスを引き続き使用できます。
さらに、Noppadon氏はネットワーク効率の重要性を強調しました。AISは、ネットワークのインテリジェンスと自動化を強化するために、自律ネットワーク戦略を策定しました。この取り組みの目的は、AISが従来の通信サービス・プロバイダーから認知テクノロジー企業へと変革できるように後押しすることです。
将来的に、AISは、AIなどの業界最先端のテクノロジーを積極的に取り入れながら、コア・ネットワークの信頼性と効率性の向上に注力します。たとえば、AISは、クロスドメイン・デジタル・ツイン・ネットワークを開発し、Telecom Foundation Model(テレコム基盤モデル)を実装してO&Mプロセスを変革する予定です。この目標は、徐々にサービス停止ゼロを実現し、レベル4の自律ネットワークへと前進することです。