アブダビ(UAE), 2024年8月16日 /PRNewswire/ -- UAEの首都の国際金融センター(IFC)ADGMは成長を続け、2024年上半期に並外れた業績を挙げたと報告しました。ADGMは、この地域で最も急成長している金融センターであり、英国の慣習法を直接適用する唯一の管轄区域です。その一貫した成果と戦略的な取り組みは、アブダビの金融部門を成長させる触媒となっています。
ADGMの勢いは、2024年第1四半期に9.7%に成長したアブダビの非石油経済に対する金融部門の貢献を強めています。ADGMは、世界の資産運用会社、優れた人材、投資にとって魅力を高めており、アブダビの「Capital of Capital(資本の首都)」としての地位を固める礎となっています。
ADGMの継続的な成長と好調な業績について、同センターのAhmed Jasim Al Zaabi会長は次のようにコメントしています。「ADGMの2024年上半期の目覚ましい成長は、アブダビの金融部門の触媒として働き、世界、地域、地元の企業や金融機関にとってアブダビが最高のハブおよび目的地となるよう、この都市の地位を育んでいくでしょう。ADGMの戦略は、UAEの首都を先進的な国際金融センターに位置づけるというアブダビの先見性のあるリーダーシップに沿ったものです。活気あるエコシステムを確立し、イノベーション、卓越性、戦略的開発を追求することで、ADGM Growth Strategy 2023-2027(2023~2027年におけるADGMの成長戦略)の目標を実現するという並外れた成功に向けて前進し、アブダビの金融業界の成長加速を明確に示せたことを誇りに思います。」
同会長はさらに次のように補足しました。「ADGMは、アブダビが世界的金融大国としての地位を確立し、持続可能な経済成長を遂げることに貢献しました。この勢いは、並外れた成功を収めた今年以降も、アブダビのファルコン経済を前例のない高みに引き上げるチャンスを活かしてくれるでしょう。」
事業体と新規ライセンスの急増が力強い成長を反映
2024年上半期に急増したのは事業体の数で、2,088に増加しました。これには、231の金融サービス事業体が含まれており、2023年上半期と比較して、31%の増加を見せたことになります。この伸びは、最初の6か月間に付与された金融サービス許可証(FSP)の数(42件)によっても補完されます。これは、2023年6月のFSP発行数22件と比較して90%以上の増加です。
さらに、2024年6月末までに発行されたライセンスの数は1,271件となり、前年比で20.5%増加しました。
資産運用に牽引される金融サービス部門がアブダビを地域の金融ハブに押し上げる
2024年上半期、ADGM内のAUMは前年同期比で226%増加しました。2024年6月末までに、ADGMで活動するファンドおよび資産運用会社の数は112社に達し、それらが141のファンドを運用しています。
FSPを付与された資産運用業界の大手企業としては、AXA IM、Eiffel Investment ME、GQG Partners、SS&C Financial Services、モルガン・スタンレーなどがあります。さらに、Aspen Digital、Blantyre Capital、Blue Owl、Fiera Capital、Infini Capital、I Squared Capital、Ninety One Gulf Capital、Peninsula、Token Bay Capital、Triton、Vizierなど、この分野のいくつかの事業体も原則承認(IPA)を取得しています。資産運用部門内の事業体のパイプラインは、ADGMに拠点を置く予定があるヘッジ・ファンド、プライベート・エクイティ、機関投資家向けファンド、ベンチャー・キャピタル企業などの間で引き続き強力です。
資産運用が引き続きADGMの成長を牽引する一方で、銀行、決済サービス、資産運用、保険の各分野にまたがる金融サービス事業体も、FSPまたはIPAのいずれかを取得することで、ADGMのエコシステムに加わっています。付与されたFSPのリストには、Barrenjoey、Deutsche Bank AG、Fidelis OPCO、Laser Digital、Paxos Issuance MENAが含まれています。IPAを取得した著名な企業としては、Oyster Reinsurance Brokers、SMBCバンク・インターナショナルなどが挙げられます。
2024年5月、ADGMは、第2回UAE-France Investors Meetup(UAEとフランスの投資家ミートアップ)を主催しました。この特別な集まりには、フランス経済・財務・産業・デジタル主権省のBruno Le Maire大臣が主導し、1.6兆米ドルの資産運用額を持つフランスの資産運用会社24社が参加しました。このミートアップは、両国の関係者が戦略的提携を築き、新たなビジネス・チャンスを捉え、相互の成長を促す上でユニークな機会となりました。
アブダビを世界に:国際ロードショーで前例のない需要に応える
ADGMは2024年上半期に、米国、欧州、香港、中国亜大陸を含む複数の国と地域を対象にロードショーを実施しました。
米国では、ADGMは、iConnections Global Alts 2024でヘッジ・ファンド、プライベート・エクイティ・ファンド、ベンチャー・キャピタル企業と40回を超える二者間協議を行いました。欧州では、ADGMは、フランス、スイス、その他の欧州のハブのプライベート・バンキング、資産運用、プライベート・エクイティ、ベンチャー・キャピタル、ヘッジ・ファンド分野の経営陣と100 回を超える二者間協議を行いました。これらの協議は、世界の富がUAEへ急速に集まる中で進められました。
中国と香港のロードショーは、75の組織が参加した戦略会議で幕を閉じました。協議で主に話し合ったのは、香港金融管理局との国境を越えた規制協力、アブダビにおける複数の香港企業と中国企業の拡張計画、両地域における流動性戦略の強化です。また、ADIOが主催するShanghai Investment Summit(上海投資サミット)も開かれ、12月に開催されるAbu Dhabi Finance Week(アブダビ金融週間、英文略称ADFW)のサブイベントとして、新しい貿易フォーラム「The UAE-China Summit presented by HSBC(HSBC主催UAE-中国サミット)」の開催が発表されました。
地域における持続可能な金融およびESGへの道のりを先導
2023年に地域初の包括的かつ持続可能な金融フレームワークが導入されたことを受け、ADGMのRegistration Authority(登録局、英文略称RA)とFinancial Services Regulatory Authority(金融サービス規制局、英文略称FSRA)は、これらの規制の強化を提案しました。2024年5月に公開された討議資料では、ファンド・マネージャー、資産運用会社、Companies Regulations 2020(2020年企業規制)の対象となる企業を含む業界の専門家からの意見が求められました。これらの強化案により、環境だけでなく、より広範な持続可能性の目標を追求するESGラベル付き投資商品に対するFSRAの要件がより明確になります。また、グリーンウォッシングのリスクに対処済みと投資家に確信してもらうことを目指し、「グリーン」な製品やサービスに対する需要も促進します。さらに、この諮問書では、ADGMを拠点とする事業体がビジネスに対する気候関連リスクを特定して対処し、UAEの2050年までのネット・ゼロ戦略を支えるネット・ゼロ移行計画を策定することを奨励するADGMの役割についても議論を呼びかけています。
ブロックチェーン・イノベーションの最前線で
分散型台帳技術(DLT)基盤規制の導入に続き、ADGMは、Solanaネットワークの分散化、採用、セキュリティに取り組んでDLTソリューションを強化し、ブロックチェーンのイノベーションを推進する非営利団体Solana Foundationと戦略的提携を結びました。ADGMと、ブロックチェーン・セキュリティ監査の世界的リーダーであるHackenの間では別の基本合意が締結されました。これは、ADGMのDLT基盤フレームワークに関連するブロックチェーン・セキュリティとコンプライアンス、およびオンチェーン監視ソリューションの新しいベンチマークを共同で設定するというものです。
アブダビの魅力が高まる中、2,500人以上の新規雇用によりADGMの労働力が急増
さまざまな分野にわたるアブダビの継続的な投資により、Economist Intelligence Unit(エコノミスト・インテリジェンス・ユニット)が発表したGlobal Liveability Index 2024(2024年度世界住みやすさ指数)で、アブダビは高い評価を得ることになりました。アブダビは、MENA地域で最も高いランクを獲得しています。このランキングは、安定性、インフラ、教育などの要素で、アブダビの強みを浮き彫りにしています。
ADGMは、専門家や投資家にとって好ましい投資先という魅力を高めています。ADGMのアル・マライヤ島の労働力は、2023年6月末と比較して2,500人以上増加しました。彼らは現在、活気に満ちたADGMのコミュニティの一員となっています。
ADGMのアル・リーム島の拡張により住宅需要が急増
2023年4月に拡張が発表されて以来、アル・リーム島では1,266の新しい住宅ユニットが導入され、合計は21,335戸にも上っています。入居率は着実に伸びており、2023年3月の84.78%から、2024年6月末には92.82%に上昇しています。ADGMの驚異的な成長のおかげで、その管轄内に設立された新しい企業の従業員の多くが、アル・リーム島を居住地として選んでいます。ADGMは、アル・マライヤ島とアル・リーム島の両方を管轄しています。それにより、両地域の卓越した特質が活かされ、生活、仕事、ビジネスに理想的な場所となっています。
ADGM、アル・リーム島でシームレスなビジネス移行を開拓
2024年上半期は、ADGMのアル・リーム島拡張後の移行における重要な段階となります。最近の取り組みとしては、アル・リーム島への移行措置に合わせてADGMのライセンス料金表を改訂することが挙げられます。2025年1月1日より、ADGMの管轄区域内での非金融および小売ライセンスの取得にかかる費用が50%以上削減されます。
Shams Boutik Mallに情報センターが開設され、2024年には、アル・リーム島のビジネス・コミュニティと交流し、ライセンス、登録料、移行プロセスに関する重要な最新情報を提供するコミュニティ・イベントが2回開催されました。ADGMはまた、アル・リーム島の既存の非金融および小売業に対するインセンティブを導入しました。2024年10月31日までに申請すれば、ADGM商用ライセンスの取得にかかる費用は免除されます。
ADGM Academyの取り組みにより、2024年上半期に1,020人のアラブ首長国連邦国民にキャリア・パスが開かれる
ADGM Academyは、さまざまな分野の大手企業と提携し、UAEの国家アジェンダの推進に貢献しています。ADGMAは設立以来、国家開発アジェンダを通じて、3,629人の首長国民を民間部門に就職させ、98%の職業紹介率を達成しました。
2024年上半期、ADGMAの取り組みは、UAEのさまざまな企業において、1,020人の首長国民の専門職への研修と就職を支援しました。
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