レイキャビク, アイスランド, 2024年7月24日 /PRNewswire/ -- アムジェンの子会社であるdeCODE Geneticsの科学者による新しい研究により、配列変異体がDNAメチル化と遺伝子発現の相関関係を促進することが示されています。同じ変異体は様々な病気や、その他のヒト形質に関連しています。
この研究は、本日、科学誌『Nature Genetics』に次のタイトルで掲載されました:「The correlation between CpG methylation and gene expression is driven by sequence variants」(CpGメチル化と遺伝子発現との相関関係が配列変異体によって促進される)
ONT (オックスフォード・ナノポア・テクノロジー) が開発した最新の技術であるナノポア・シーケンシングはDNA配列をリアルタイムで解析することを可能にします。この技術を使用すると、DNA分子は、小さなタンパク質の細孔から引き出されます。電流をリアルタイムで測定することで、DNAのどのヌクレオチドが細孔を通過したかがわかります。これにより、DNA内のヌクレオチドの配列を読み取ることができると同時にこれらの同じ測定値からヌクレオチドの化学修飾を検出することも可能になります。
このような化学修飾の1つが「DNAメチル化」と呼ばれるもので、任意の時点でどの遺伝子が使用されるかを判断するのに重要なものと考えられており、一般的には、この分野の科学者からは「遺伝子発現の調節」と呼ばれます。ナノポア・シーケンシング技術により、DNAメチル化の直接測定が可能であり、既存の技術よりも長いDNA配列の読み取りもできます。これらの進歩により、ヒトゲノムのすべてのCpG部位のDNAメチル化の測定を可能にし、新たな機会を提供します。また、この技術は長いDNA配列を読み取ることができるため、両方の親の染色体上のDNAメチル化を別々に決定することが可能です。
この研究で、科学者は、CpGメチル化、遺伝子発現、配列変異体の対立遺伝子を親染色体に割り当てることができ、それにより、ハプロタイプレベルで3つの測定値セットでの相関関係を調査することができました。この研究は、配列変異体がDNAメチル化に影響を及ぼすことと、これらの変異体の一部が様々な疾患や他のヒト形質に関連している可能性があることを示しています。重要なことは、この研究では、DNAメチル化と遺伝子発現との相関関係が配列変異体に起因することが示唆されていることと、この変異体が推進因子であることが示唆されていることです。
疾患に関連する配列変異体の大部分は、タンパク質をコーディングしていないゲノムの領域であるノン・コーディング・ゲノムに見られます。したがって、ノン・コーディング配列変異体が疾患につながる仕組みを理解することは、これまで困難でした。DNAメチル化への影響を研究することにより、科学者たちは、これらの変異体の多くが以前に疾患に関連していた配列変異に対応することを示すことができ、それにより、それらがどのように疾患の進行につながるかを、よりよく理解することが可能になります。
動画 - https://mma.prnasia.com/media2/2465329/deCODE_genetics.mp4
写真 - https://mma.prnasia.com/media2/2465080/deCODE_genetics.jpg?p=medium600