ペトロチャイナが石油・ガス脱炭素化憲章に加盟、世界の石油生産の42%を占める加盟企業は共同で炭素排出量削減に取り組む

COP28で発足した石油・ガス部門の脱炭素化に向けた世界的な業界の動きに中国の国営企業が加わりました。 

武漢(中国), 2024年7月23日 /PRNewswire/ -- ペトロチャイナ(PetroChina)は本日、排出量削減に取り組む50社以上の石油およびガス生産者とともに、石油・ガス脱炭素化憲章(Oil & Gas Decarbonization Charter、英文略称OGDC)の新たな加盟企業となりました。ペトロチャイナがOGDCに加盟したことで、憲章の加盟企業は現在、世界の石油生産量の42%以上を占めることになります。

COP28議長のSultan Al Jaber博士は次のように述べています。

「私たちは、包括性と透明性の必要性を認識し、COP28で石油・ガス脱炭素化憲章を発足させました。気候変動対策について、すべての人が説明責任を負い、責任を果たすようにしなければなりません。これには、石油およびガス会社を対話に引き入れ、1.5℃目標を達成可能な範囲にとどめるための現実的な解決策を積極的に推進させることも含まれます。」 

ペトロチャイナのHuang Yongzhang社長は次のように述べています。

ペトロチャイナは、『クリーンな代替、戦略的な置き換え、グリーンな開発』という3段階のアプローチにより、グリーンな開発に注力し、グリーンで低炭素の未来への移行を加速させることに注力しています。石油とガスを供給しながら、私たちは石油、ガス、熱エネルギー、電力、水素を網羅する総合エネルギー企業への変革を推進しています。私たちは、実証プロジェクトを通じて、炭素の回収、有効利用、貯留(Carbon Capture, Utilization, and Storage、英文略称CCUS)の産業化を精力的に進めています。 

当社は、石油・ガス脱炭素化憲章の加盟企業として、グリーン化および低炭素の実践を積極的に推進し、ペトロチャイナの知恵と力を世界のグリーン化および低炭素化に貢献していきます。

OGDC事務局長、Bjørn Otto Sverdrup氏は次のように述べています。

ペトロチャイナをOGDCに迎えたことは、非常に大きな節目と言える出来事です。同社経営陣による今回の発表は、業界の脱炭素化に向けた勢いが高まっていることを意味しているだけでなく、中国の石油およびガス企業が低炭素ソリューションの推進において重要な影響力を持っていることを示しています。私たちは、憲章の目標に沿って気候変動対策を講じるよう他者に働きかけ、影響を与えられるよう協力できるのではないかと楽しみにしています。

ドバイで開催されたCOP28で発足したOGDCは、パリ協定の目標に沿って石油およびガス業界の脱炭素化を加速することを目指しています。OGDCは、COP28で発表されたグローバル脱炭素化アクセラレーター(Global Decarbonization Accelerator、英文略称GDA)の一環です。これは、エネルギー転換を加速させ、世界の排出量を大幅に削減することを目的とした一連の画期的な取り組みです。

この憲章に加盟したすべての企業は、排出目標の達成や将来のエネルギー・システムへの投資など、一連の目標に向けて全力で取り組むとともに、排出量を測定し、OGDCの目標達成に向けた進捗状況を公表し、透明性と連携を向上させます。OGDC加盟企業には、国際的な石油企業、国営石油企業(National Oil Company、英文略称NOC)、独立系の石油生産業者が含まれます。NOCは各国政府が所有する企業で、世界の石油およびガス生産業者の60%を管理下に置いています。このため、彼らは、業界全体の低炭素の未来への転換を推進する不可欠な役割を担っています。OGDC加盟企業の3分の2がNOCsであるため、排出量を大幅に削減できる可能性は十分にあります。

OGDC は、加盟企業、業界パートナー、組織が協力し、業界の知識とベスト・プラクティスを共有するためのプラットフォームを提供します。発足以来、OGDC事務局は、影響力の大きい優先課題に焦点を当てた構造研修プログラムを策定してきました。2024年の優先課題としては、メタンの排出と燃焼の削減、脱炭素戦略、GHG排出量の報告などが挙げられます。