- 最高水準のPCR診断技術を活用して、さまざまな疾患分野で活動する研究者との共同研究の促進が戦略的提携の狙い
- 両社は経営陣レベルの協力を促進し、Seegeneの技術共有事業である「SG OneSystem(TM)」におけるパートナーシップを強化
【ソウル(韓国)2024年5月21日PR Newswire】PCR分子診断のトータルソリューションを提供する韓国の大手企業Seegene Inc.(KQ096530)は5月16日、権威ある科学雑誌「ネイチャー」を発行しているシュプリンガーネイチャー(Springer Nature)と戦略的提携契約を結んだことを発表しました。
5月15日、オランダのハウテンで開催されたOneSystem™戦略的提携の調印式の様子。(写真左から)シュプリンガーネイチャーCOOのMarc Spenlé 、シュプリンガーネイチャーCEOのFrank Vrancken Peeters、Seegene CEO兼創設者のJong-Yoon Chun博士、Seegene OneSystem事業EVP兼グローバルヘッドのJun B. Kim
発見の進展を目指すシュプリンガーネイチャーと、病気のない世界の実現を目指すSeegeneは共通の価値観を持っており、その共有が自然な提携に至る基盤となりました。
この新たな提携により、両社はそれぞれの専門知識やナレッジを活用して世界の科学コミュニティー全体の研究者を支援し、重要かつさまざまな疾患領域のPCR診断検査を迅速化していきます。
PCR分子診断薬企業が開発する診断薬は、年間数製品に過ぎません。シュプリンガーネイチャーのネットワークを活用することで、両社は世界中のさまざまな分野の科学者や専門家に資金と技術を提供し、診断薬の範囲と可能性を大幅に広げます。このイニシアチブは、両社の経営陣によって主導されています。また、科学コミュニティー界の参加を得て、革新的な診断製品の開発を目標に2023年に両社が立ち上げた、オープンイノベーションプログラムの成功がベースとなっています。
両社は、OneSystem(TM)事業を活用して協力関係を拡大し、潜在的なパートナーの発掘と促進を図るとともに、今年の共同宣言を皮切りにシンポジウムを毎年共催していきます。
Seegeneの最高経営責任者(CEO)兼創業者であるJong-Yoon Chun博士は、「世界の科学コミュニティーの権威あるリーダー、シュプリンガーネイチャー社との戦略的関係を深めることができ、大変うれしく思います。私たちは力をあわせてSG OneSystem(TM)事業の成功を加速し、『病気のない世界』の実現に向けて取り組んでいきます」と語っています。
シュプリンガーネイチャーの最高経営責任者(CEO)であるFrank Vrancken Peetersは、次のように述べています。「シュプリンガーネイチャーは、複数の疾患の早期診断を民主化し、タイムリーな治療を可能にするSeegene社の取り組みを称賛しています。この崇高な目標は、共同研究によってのみ達成できるものです。シュプリンガーネイチャーは、研究コミュニティーの信頼できるパートナーとして、Seegene社の技術を活用して幅広い症状における新しい検査の開発を加速するために、専門家のグローバル・ネットワークづくりを支援していきます。」
Seegeneとシュプリンガーネイチャーが2023年に立ち上げた第1回オープンイノベーションプログラムには、世界の科学コミュニティーから大きな関心が寄せられました。15のプロジェクトで構成される本プログラムには、47カ国から計281件の応募があり、11対1という競争倍率の結果、26件の応募が選ばれました。技術共有がもたらす可能性を認識している両社は、さまざまな分野の専門知識やナレッジの商業化の促進を目指しています。今年で2回目となる本プログラムは、2023年のような予め指定された製品開発モデルから脱却し、代わりに2024年のプログラムでは、よりオープンな形式を採用し、応募者がどのような製品開発でも提案できるようにします。
シュプリンガーネイチャーの最高執行責任者(COO)であるMarc Spenléは、「オープンイノベーションプログラムがPCR分子診断の民主化に貢献することを大いに期待しています。Seegeneと協力し、現在満たされていないニーズに対応する新しい検査の開発を奨励し、加速させるエコシステムを構築していきます」と語っています。
■Seegeneについて
Seegene(シージェン)は、シンドローム定量PCR技術に関して23年にわたる開発、製造、事業を行ってきた経験を持っており、この技術は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックの際に、世界100カ国以上で3億4000万回を超える新型コロナウイルス感染症検査を提供して注目されました。Seegene独自のシンドロームPCR技術の大きな特徴は、同様の症状を引き起こす14の病原体を単一のチューブで同時に検査し、病気の重症度と相関する感染性プロファイルの定量的情報を提供できることです。
■シュプリンガーネイチャーについて
シュプリンガーネイチャー(Springer Nature)は180年以上にわたり、研究コミュニティー全体へ最良のサービスを提供することによって発見の進展に貢献してきました。研究者が新しいアイデアを公開することを支援するとともに、出版するすべての研究が重要で着実であり、客観的な精査にも耐え、関心を持つすべての読者にもっとも良いフォーマットで届き、発見、アクセス、使用、再利用、および共有されるようにします。私たちは、テクノロジーやデータの革新を通じて図書館員や研究機関をサポートし、学会に出版を支援するための優良なサービスを提供します。
学術出版社として、シュプリンガーネイチャーは、シュプリンガー(Springer)、ネイチャーポートフォリオ(Nature Portfolio)、BMC、パルグレーブマクミラン(Palgrave Macmillan)、サイエンティフィックアメリカン(Scientific American)などの信頼されたブランドを有しています。
詳しい情報は、springernature.com および@SpringerNature をご覧ください。
詳細情報
■SG OneSystem(TM)
「SG OneSystem(TM)」事業は、Seegeneが20年以上にわたって蓄積してきたPCR分子診断技術とノウハウを世界の主要企業と共有し、PCR製品の開発パイプラインを拡大するグローバルコンソーシアムづくりに向けたグローバル戦略です。さらにSeegeneは、診断分野におけるイノベーションを推進するため、世界の科学コミュニティーの専門知識やナレッジの集約と活用を目指しています。こうしたさまざまな取り組み、専門知識やナレッジの商業化、現地市場のニーズに合わせた診断薬の開発を通じて、SG OneSystem(TM)は、PCR検査への早期アクセスを民主化し、最終的には「病気のない世界」の実現に貢献することを目指しています。
Seegeneは2024年1月、マイクロソフトと戦略的提携を結び、将来的な人工知能(AI)活用計画も含め、マイクロソフト(Microsoft)の技術を利用した「Seegeneデジタル化開発システム(SGDDS)」を強化しています。Seegeneは、マイクロソフト、シュプリンガーネイチャーとの協業により、SG OneSystem(TM)事業を推進しています。今年、この3社による協業パートナーシップのキックオフを宣言するイベントを計画しています。
■オープンイノベーションプログラム(OIP)
オープンイノベーションプログラム(OIP)は、Seegeneとシュプリンガーネイチャーが共催するグローバルなPCR試薬開発プロジェクトです。2023年9月に開始された第1回プログラムでは、SeegeneのシンドロームqPCR診断用検査試薬の開発を目指し、15の指定プロジェクトについて研究を行う科学者や専門家の応募を、コミュニティー全体に呼びかけました。
このオープンイノベーションプログラムは、「あらゆる病気のない世界」の実現を目指して、世界中の科学と専門家の知識、ナレッジを集約した製品開発を目標に展開しているSeegeneの技術共有事業「SG OneSystem(TM)」の一環です。
■Seegeneデジタル化開発システム(SGDDS)
Seegeneデジタル化開発システム(SGDDS)は、診断キット開発の標準化と自動化を可能にするシステムです。Seegeneの技術と製品に関する専門知識が組み込まれており、開発経験の浅い研究者でも容易にシンドロームPCR製品を開発できるようサポートします。