YPO:自社の二酸化炭素排出を算定していると答えた中小企業リーダーはわずか25人に1人

  • 中小企業(SMB)の間で環境およびエネルギー面での実績の算定が不足していることは、エネルギー転換への貢献と気候変動への取り組みを阻害する可能性があります
  • 中小企業リーダーの96%が温室効果ガス排出のスコープ13を算定していないと回答、95%が再生可能エネルギー消費水準に関するデータを保有していないと回答しました
  • 中小企業の3分の1以下が、取締役会または会社指導層ポストに環境または持続可能性に特化したスキルを有しています
  • YPOは環境への影響の算定および報告手法についてメンバーのスキルを向上させます

キガリ(ルワンダ), 2024年1月31日 /PRNewswire/ -- 中小企業(SMB)リーダーの大半は、それぞれの会社が二酸化炭素排出を算定していないと回答しています。EYの資金援助によってYPOが実施した新たな調査によると、このことは気候変動への取り組みに貢献する能力を大きく阻害する可能性があります。

最高経営責任者(CEO)から成る世界的指導者団体のYPOによる報告書は、調査したメンバーの4%しか自社の直接および間接排出(スコープ1~3)に関するデータを提供できなかったことを明らかにしています。調査したチーフエグゼクティブの5%しか自社の再生可能エネルギーの利用水準を算定していません。その結果、彼らは自社のエネルギー転換の進展状況を報告できませんでした。

環境規制要件が厳しくなる中で、YPOの初めての Global Impact Report での調査結果は、中小企業の間でのリソースや、こうした問題の報告手法の認識の潜在的な不足も明確にしています。ビジネスリーダーの3分の1以下(28%)が自社の取締役会に社会および環境面での委員会を設けていると答え、わずか27%が持続可能性を指導するフルタイムポストを持っていると報告しています。

YPO Raymond Wattグローバル会長はこう言っています:

「YPOのメンバーは世界の多くの主要経済国の中心的な立場を占めており、環境面での緊急事態に取り組むのにそれぞれの役割を果たしたいと考えています。しかし現在、大多数は単にデータやそうするためのサポートも得られていません」

「この初の報告書はYPOメンバー企業が環境への影響評価を開始し、有益な影響を及ぼすために不可欠な基準値を提供しています。われわれは、技術データを探求し、解決策を報告することなど、彼らがエネルギー利用と二酸化炭素排出を効果的に算定するのを支援するのを約束します」

「気候変動を食い止めるのを支援するために、企業が調和した行動をとることと同様、規制およびサプライチェーン要件が環境報告を商業上や気候に関する責務とするまで、それは時間の問題にすぎません」

「現在それはより大規模な組織に焦点を当てていますが、環境データ公開への規制圧力は強まりつつあります。今年、欧州で展開している数千の多国籍企業は、企業サステナビリティ―報告指令(CSRD)によりそれぞれの気候への影響の報告を開始しなければなりません。米国では証券取引員会(SEC)が気候公開規則を採択する見通しです」

YPOメンバーでEYのシニアアドバイザー・グローバル・クライアントサービス・パートナーのOrlan Boston氏はこう言っています:

「規制要件が増えることと並んで、企業に環境、社会、ガバナンスの実績透明性を提供し、それに対して進展させるよう求める顧客からの圧力は強まってきています」

「中小企業のリーダーは、個々の企業や利害関係者への機会とリスクを評価すべきであり、これにより彼らは改善への的を絞った戦略を実行できるようになります」

YPOについて

YPOは、世界にはより良いリーダーが必要であり企業は善の原動力になり得るとの信念を共有することでつながっている、150カ国の3万5000人を超えるチーフエグゼクティブを擁するグローバルリーダーシップコミュニティーです。YPOの各メンバーは、若くしてリーダーシップ上の大きな成功を成し遂げています。彼らは世界中で合計2200万人超の人々を雇用し、全体で年間9兆米ドルの収益を生みだしている企業や組織を率いています。YPOのメンバーは集まってアイデアを学び、交換し、彼らが影響を与える生活、企業、コミュニティーに変化をもたらしています。詳細はypo.org をご覧ください。

▽調査方法

YPO 2023 Global Impact Surveyはオンラインでの質問を通じてYPOが実施し、戦略的学習アドバイザー兼調査スポンサーのEY;データ・技術パートナーのProof;助言、執筆、デザインパートナーのLabradorの支援を得ました。調査はビジネスリーダーの社会、ガバナンス、環境への影響に関する彼らのさまざまな見方を把握することを目的としました。データ収集アプローチはProofのデータインテリジェンス・プラットフォームを活用し、これによりメンバーはデータ収集期間中のデータの参加、保存、更新が可能になりました。調査は2023年7月から12月までのオープンデータ収集期間を伴った2023年1月1日から6月30日までの報告期間に及び、82カ国の700人を超すYPOメンバーから回答を得ました。

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