中国西安、2023年11月14日 /PRNewswire/ -- LONGi(ロンジ、本社:中国西安市)は11月3日、ペロブスカイトと結晶シリコンによるタンデム型太陽電池セルにおいて変換効率33.9%の世界新記録を達成したことを発表しました。この新記録は米国国立再生可能エネルギー研究所(NREL)の最新の認証報告書に掲載されています。なお、ペロブスカイト/シリコン・タンデム太陽電池の世界記録更新は中国企業としては今回が初となります。
これまでのペロブスカイト/シリコン・タンデム太陽電池セルの変換効率世界記録は、今年5月にサウジアラビアのアブドラ王立科学技術大学(KAUST)が達成した33.7%でした。LONGiは、5月24日に中国・上海での展示会SNEC 2023において31.8%を発表し、6月14日にはInterSolar Europe 2023において当時世界第2位の記録である33.5%を発表しましたが、その後も研究開発を進めた結果、今回の世界記録更新となりました。
また、LONGiは2022年11月にHJT(ヘテロ接合技術)太陽電池セルの変換効率が26.81%となり、単接合型の結晶シリコン太陽電池の分野で世界新記録を達成していますので、今回のペロブスカイト/シリコン・タンデム(多接合)型の結晶シリコン太陽電池での世界新記録と合わせて二冠となりました。
- 中国太陽光発電産業協会(CPIA)江華副事務局長のコメント:
LONGiの変換効率33.9%の世界新記録は、同社のペロブスカイト/シリコン・タンデム太陽電池技術の研究開発が世界トップレベルにあることを意味します。太陽光発電産業はコスト重視の産業であり、コスト削減と変換効率向上が発展の核心です。太陽電池の変換効率を継続的に向上させることは、LCOEを削減する有効な手段です。この高効率太陽電池技術が実際に大量生産されれば、太陽光発電のコストは以前より大幅に低下し、中国、さらには世界の太陽光発電市場の成長を促進するために絶対的に有益です。そして、太陽光発電市場の成長は、世界全体のエネルギー転換の原動力にもなるでしょう。
- LONGiの創業者兼会長である李振国(り・しんこく、Li Zhenguo)のコメント:
太陽電池の変換効率は太陽光発電技術の可能性を評価する重要な指標かつベンチマークです。太陽電池の主流技術として市場シェアの90%を占める単接合型の結晶シリコン太陽電池セルの変換効率は向上しつづけており、理論限界値である29.4%に近づきつつあります。ペロブスカイト/シリコン・タンデム太陽電池の理論限界値は43%にもなり、単接合型の限界を突破する技術の中心的ソリューションとして認識されています。同じ面積と同じ日射量でより多くの発電量があるペロブスカイト/シリコン・タンデム技術の出現は、次世代の高効率太陽電池技術の開発に新たな道を拓きました。
LONGiは業界の変化を深く注視し、コスト削減、変換効率向上、技術革新のための中心的手段を常に堅持しており、常に最先端の開発技術を探求するために、より多くの力を注ぐことをいといません。私たちは長い間、研究開発分野で様々な技術的ルートを開拓し、複数の関係者と協力して効率的なモデルや共同イノベーションの仕組みを作り上げてきました。私はまた、業界全体が低価格による競争だけではなく、技術競争の本道に戻り、中国の太陽光発電産業が絶え間ない技術革新を通じて世界をリードし続けることを推進するよう呼びかけてまいります。
【LONGi(LONGi Green Energy Technology Co., Ltd.)について】
2000年設立のLONGiは、世界有数の太陽光発電テクノロジー企業として、エネルギー転換のシナリオを自ら描き、顧客視点の価値創造に注力することを使命としています。「太陽エネルギーを利用してグリーンエネルギーの世界を創る」という使命と「堅実で信頼できる技術リーダーシップ」というブランド哲学のもと、LONGiは技術革新に専念し、単結晶シリコンウェハ、セル・モジュール、商業・産業用分散型太陽光発電ソリューション、グリーン電力ソリューション、水素設備という5つの事業分野を構築しています。同社はグリーン電力を提供する能力を磨き、最近ではグリーン水素の製品及びソリューションも加え世界のゼロ・カーボン化を支援しています。
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