【北京2023年10月11日PR Newswire】シリアのボクシング選手であるAhmad Ghousoon選手は10月4日、男子80kg級の激戦を闘い、第19回杭州アジア競技大会でシリア唯一のメダルとなる銅メダルを獲得しました。
母国での紛争と経済封鎖のため、貧弱なトレーニング施設などの問題はシリアの選手たちが過去10年間に直面してきた現実です。しかしGhousoon選手をはじめとするシリアのアスリートたちは、アジア競技大会で競い合う夢を決してあきらめませんでした。
Ghousoon選手はChina Media Group(CMG、中央広播電視総台)に「中国に来るのはこれで3度目です。街を歩けば、多くの人が挨拶をしてくれます。そして、ひとたび助けが必要になれば、多くの人が私たちを助けてくれます。ここに来ると、故郷に帰ってきたような気持ちになります」と話しました。
スポーツは友情を厚くする
10月8日に閉幕した第19回アジア競技大会は、競技の舞台を提供すると同時にさまざまな地域の人々の友好と団結を促進しました。
中国のLiu Yi選手はクラッシュの女子87kg級決勝で金メダルを獲得した後に涙を流しました。彼女は度重なるけがを乗り越え、強いプレッシャーに耐えながら優勝しました。
泣いているLiu選手を見て、イラン代表のライバルであるZahra Bagheri選手はLiuの頬にキスをして安らぎを与え、2人は抱き合って微笑みました。
試合後にBagheri選手は「今日、私は激しく攻めました。彼女は私の最高の友人で、とても尊敬しています。私は彼女を祝福します。また別の大会で対戦できることを願っています」と述べました。
また、棒高跳びのErnest John Obiena選手は、大会の正式な開幕に先立って杭州に到着しましたが、フィリピン代表選手団に物流上の問題が発生しました。サウジアラビアのHussain Al-Hizam選手は、Obiena選手にサウジアラビアのキャンプに滞在してもらい、トレーニング施設を共有しました。
未来を共有するアジア・コミュニティーの構築
アジアオリンピック評議会(OCA)のVinod Kumar Tiwari会長代行は8日、杭州アジア競技大会を次のように高く評価しました。
「技術的には、これまでで最高のアジア大会の1つになりました。大会の水準は極めて高く、私たちはとても喜んでいます」
イラン代表女子カバディチームのGhazal Khalaj主将は、杭州アジア競技大会の全体的な運営、特に施設、医薬品、治療への完全なアクセスの提供をたたえました。
大会が開幕して以来、メディアビレッジと公式ホテルには、日本、韓国、フィリピン、インドネシアなどの国・地域のゲストから300近い感謝の手紙が届き、3万7600人のボランティアはその礼儀正しさとホスピタリティーが称賛されました。
中国の習近平国家主席は9月に開催された杭州アジア競技大会の開会式歓迎祝宴で、「私たちはスポーツを通じて団結を促進し、歴史的なチャンスをつかみ、ともに困難に立ち向かうべきです。OCAのモットーである「Ever Onward」(常に前進する)を尊重し、共通の発展、開放、融合に向けたアジアの道への、より広い展望を切り開かなくてはなりません」と述べました。
杭州アジア競技大会はスポーツを架け橋に、文化交流と文明の相互理解の舞台になりました。今年のアジア競技大会には45のOCA加盟国すべてが参加し、陸上競技、水泳、その他の主要なオリンピック競技をはじめ、中国武術、セパタクロー、クリケット、クラッシュなど、さまざまな地域のスポーツ文化を代表する特別競技を含む、過去最多の競技が行われました。
Indonesian National Olympic Committee(インドネシア国家オリンピック委員会)のRaja Sapta Oktohari会長はCGTNに、「スポーツは触媒です。私たちはアジアが世界で最も強力な大陸の1つであることを認識する必要があります。スポーツを利用することで、私たちはアジア諸国としてより強くなるのです」と話しました。