オーストラリア、キャンベラ市、2023年3月22日 /PRNewswire/ -- オーストラリア国立科学機関であるCSIROは、世界初のとなる、地上から宇宙への水質モニタリングシステムを提供するというミッションを開始しました。
国連では、安全でない水によって危険にさらされている可能性がある人は30億人ほどいると推定しています。CSIROは、アクアウォッチ・オーストラリア(AquaWatch Australia)を通じて、淡水および沿岸資源の保護を支援するために、国際協力会社と協力しています。
AquaWatchは、完全に稼働を開始したら、ほぼリアルタイムの更新および予測測定 – つまり、水質専用の気象サービス – を提供開始することになります。これにより、より良い水質管理を支援して、飲料水、衛生、水産養殖、環境評価、および国連の持続可能な開発目標の達成を支援するための、様々な用途での水質を監視する目的に利用できるようになります。
CSIROは、財団パートナーのスマートサット(SmartSat)共同研究センターと協力して、AquaWatchの設計と開発に8,300万豪ドルの初期共同投資を行い、研究、政府、業界を結集しています。
地球観測衛星と地上の水センサーの広範なネットワークを使用して収集されたデータは、CSIROの機能であるデータ分析と人工知能機能によって、数日先の予測を提供することが可能な中央データハブに統合されます。
CSIROの最高経営責任者であるラリー・マーシャル(Larry Marshall)博士は、水は世界で最も重要で不可欠な資源の1つとした上で、
「人々が飲料水や衛生設備などの基本的なニーズがありながら安全でない水のリスクをいまだ抱えている地域では、AquaWatchのようなサービスがゲームチェンジャーになるでしょう。」と述べています。
「AquaWatchを支えている創造力により、地球観測をサイトセンシング、生態系モデリング、エンジニアリング、データサイエンス、人工知能などの科学機能と統合しています。
「これは、CSIROのミッションプログラムの最新の例であり、最大の課題を解決できるペース配分およびスケーリングを加速することを目的とした、大規模な科学的および共同研究構想なのです。」
CSIROとその国際的な協力機関は、すでに、以下のパイロットプロジェクトで共同しています。
· 米国カリフォルニア州、カリフォルニア大学デービス校およびカリフォルニア大学マーセド校との提携を通じた主要な貯水庫の濁度研究
· マレーシアのサラワク州サラワク州とスウィンバーン大学サラワク校との提携を通じたマングローブ林からの炭素損失研究
· チリでのサケの養殖と淡水化研究
· コロンビアでの沿岸湿地研究
· ベトナムのベトナム国立水資源調査センター(NAWAPI)およびハノイ鉱業地質大学(HUMG)との提携を通じた飲料水の供給と水力発電のニーズの研究。
CSIROは、オーストラリアを代表する国家科学組織であり、科学を通じてグローバルにイノベーションを加速しています。