北京、2023年3月16日 /PRNewswire/ --ブドウ栽培の専門家であるシェ・フーシン氏にとって、人生で最も誇りに思うことの1つは、中国南東部の福建省南平市でブドウ栽培者が貧困から脱し、自分が広めたブドウを植えてますます多くの収入を獲得しているのを見ることです。
1943年生まれのシェ氏は、南平市の村々でブドウの栽培技術や品種の普及に生涯を捧げ、定年退職後も12年間、その活動を続けました。
1999年、南平の農業科学技術普及のために215の村に派遣された225人の科学技術専門家の一人として、シェは南平の田舎にあるブドウのビニールハウスを自転車で回り、技術指導を行ったものです。
2002年、当時の福建省総裁であった習近平は、論文の中で「南平の施策は、農村の仕事を革新する上で有用な探索です」と評価しています。
2002年にシェと話したとき、習主席は1ムー(約0.07ヘクタール)のブドウの生産額が7000元(約1014ドル)であることを知り、謝にブドウの栽培をもっと村人に勧めるように言いました。
現在、南平の山間部には7万ムー以上のブドウ畑があり、ブドウ産業の年間生産額は6億元を超え、貧困から脱却した地元の人々の所得を大きく伸ばしていると謝氏は述べています。
南平市の発展は、近年の中国の貧困削減と農村活性化の成果を象徴しています。
貧困削減のための目標設定
習主席は2013年11月、中国中部の湖南省を視察した際、「標的型貧困緩和」の概念を提唱しました。
貧困撲滅のために採用された対策として、産業開発、移転、生態系補償などがあります。
以来、貧困線下で暮らす9899万人の貧困農村住民が貧困から脱却し、832の貧困県と12万8000の貧困村がすべて貧困リストから削除されたと、習主席は2021年2月25日に北京で開かれた全国表彰会議で述べました。
絶対的貧困が解消された今、貧困削減と農村活性化の成果を固めることは、共栄の現代化を実現する上で、国の優先課題のひとつとなっています。
本格化する地方活性化
習近平は、中国があらゆる面で現代社会主義国を建設する上で最も困難で大変な課題が農村部に残っていると指摘し、昨年10月の中国共産党第20回全国代表大会に報告書を提出しながら、農村の活性化を全面的に進めるために一層の努力をすることを宣言しました。
中国の政治日程の中で最も重要なイベントである今年の二中全会では、農村の活性化も重要視されています。
中国は今年、穀物生産量を安定させ、農村の活性化を進めることを目指すと、5日に国会に提出された「2023年政府工作報告書」に記されています。
同国は、穀物総面積を安定した水準に保ち、穀物生産能力を5,000万トン増加させる新たな取り組みを開始する計画で、種子産業の活性化や農業科学技術・設備の開発支援も行うとしています。