北京(中国)発 2023年3月15日 /PRNewswire/ -- 2,900人を上回る代表議員が集結して国の発展と改革の優先順位などを議論する中国最高の議会、全国人民代表大会(NPC)がこのほど閉幕しました。この議会は北京で毎年開催されるものです。
習近平国家主席は月曜日午前中に開催された第14期全人代の第1回会議の閉会式において、自らの職務を実直に遂行し、全身全霊をかけて、全人代代表議員ならびにすべての民族の中国人民の信頼に値することを証明すると誓約しました。
金曜日に全会一致で中国国家主席に再選された習近平氏は、生放送された演説のなかで、人民の信頼こそが自らを突き動かす最大の動機であり、大きな責任をその双肩に担っていくと述べました。
また、「本日から21世紀半ばに至るまで、中国共産党(CPC)全体と全中国人の核心的な任務は、中国をあらゆる面で偉大な近代社会主義国家に育成し、あらゆる面で国としての若返りを進めることです」とも述べています。
質の高い発展
革新的でありながら協調的、また環境保護を推進しながら開放的な発展、そして万人のための発展を意味する「質の高い発展」という言葉は、中国のすべての重要政治イベントで多用されるようになりました。
江蘇省の全人代代表団と共に議会での審議に出席した際、習近平氏は質の高い発展を追求することの重要性を強調し、これが中国の近代化に向けた取り組みにおける「最優先事項」であると述べました。
江蘇省は、経済成長の牽引役として、国家の近代化推進に向けた筆頭勢力となっています。2022年には、江蘇省のGDPは前年比2.8%増となる12兆2,800億元(1兆7,700億ドル)に達し、その経済生産は国全体の10.2%を占めています。
先週、中国の指導者習近平氏は国家政治顧問の合同グループ会議に出席し、このような発展を追求に民間企業が果たすべき役割を強調しました。また、民間企業や起業家に対して「家族同様である」旨を強調し、主導的役割を果たすよう促しています。
中国経済は全体として飛躍的な成長を遂げており、質の高い発展への転換によって、より環境に優しく、より効率的な経済が実現するでしょう。例を挙げると、国家統計局によれば、2022年の中国の国内総生産1万元あたりのエネルギー消費量は2021年から0.1%減少し、GDP1万元あたりのCO2排出量は前年比で0.8%の減少となったとのことです。
習近平氏は月曜日の演説で、中国経済を効果的に改善して適切な拡大に導き、国家の経済力や科学技術力、そして総合的な国力を継続的に高める努力をするべきだと繰り返し述べました。
人民第一の理念
中国の指導者がこれまで多くの場で明らかにしてきたように、中国の質の高い発展を推進する究極の目標は、人民に幸福と健康な暮らしを届けることです。
あらゆる面で近代的な社会主義国家建設する上で、最も困難かつ厳しい課題は農村部にあると考えられており、農村の活性化を全面的に進めるためのさらなる努力が必要であることが強調されています。
月曜日に全人代下院で決議された政府業務報告書には、中国は、地方の特色ある産業の育成によって農民の所得を増加させるチャンネルを増やすとともに、大規模な貧困の再発を防止するため貧困緩和の成果を確固たるものとし、また拡大すべきであると記載されています。
2022年、農村住民の所得の伸びは13年連続で都市住民を凌いでいます。都市住民と農村住民の所得比率は2012年の2.88から2022年には2.45に下がり、都市と農村の所得格差はさらに縮小しました。
習近平国家主席は、第14期全人代の第1回会議の閉会式での演説で、全人民が公平に近代化の恩恵に与れるよう、人民を第一に据えた発展理念を実現しなければならないと述べました。
また、全人民の繁栄を促進することで、より顕著で実質的な進歩が達成されるとも述べています。
国家主席は、「私は国家が必要とするものの達成を使命とし、人民の利益を基準として、憲法に基づいて与えられた責任を全うします」と、誓いました。