ロンドン, 2023年3月7日 /PRNewswire/ -- 半導体市場は2022年に過去最高を記録し、総売上は5,957億ドルでした。これは、2021年の記録的な売上である5,928億ドルをわずかに上回りました。しかし、オムディア(Omdia)の最新の調査によると、半導体市場は4四半期連続で落ち込み、現状では記録的な年とは到底言えない状況となっています。2022年第4四半期は前四半期比で9%縮小し、今回の景気後退で最大の落ち込みとなりました。2022年第4四半期の売上高1,324億ドルは、過去最高の四半期売上高である2021年第4四半期の1,611億ドルに比べると下降しており、82%に留まっています。
2021年には、すべての主要アプリケーショングループが、有線通信の11%増から家電用半導体の36%増へと、2桁の成長率で売上高を増加させました。2022年の記録的な売上高は、自動車用半導体市場が前年比で21%増加したことが最大の要因となっています。一方、データ処理分野は、PCなどの需要が弱まり、前年同期比6%の減少となりました。
メモリ市場は現在の景気後退で最も大きな打撃を受けており、2021年第3四半期には過去最高の465億ドルを記録しました。第4四半期はその52%に過ぎず、売上高は241億ドルに留まりました。
DRAMのシニアプリンシパルアナリストであるLino Jeng氏は、次のように述べています。「メモリ市場の売上が急激に減少したのは、次の3つの理由によるものです。1つ目は、新型コロナウイルス流行の終わりに伴い、IT需要が急激に減少したこと。2つ目は、需要の転換期にメモリメーカーが過去最高額の投資を行ったことで、在庫を過剰に抱えてしまったこと。そして、3つ目は、各国中央銀行の利上げによるマクロ経済の縮小とIT需要の鈍化によるものです。特に、2022年の第4四半期には、サプライヤーが過剰在庫を減らすために販売を拡大しようとしたことで、価格が大幅に下落しました。オムディアは、この傾向が今年第1四半期も続くと予想しています。」
半導体企業の売上高上位2社は引き続き上位2位を維持しましたが、その合計売上高は2021年より240億ドル近く減少しています。メモリのSKハイニックス(SK Hynix)とマイクロン(Micron)がともに1つ順位を落とし、クアルコム(Qualcomm)とブロードコム(Broadcom)の両社が1つずつ順位を上げてトップ5に入りました。AMDが最も多くのシェアを獲得し、2021年から3ポイント増加しました。これは主にザイリンクス(Xilinx)の買収によるもので、ザイリンクスの売上高は50億ドル近く増加しました。
▽OMDIAについて
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