- 世界的なチップ不足と構造変化により、2022年の英国自動車生産台数は-9.8%減少し、775,014台となりました。
- 全自動車のほぼ1/3が完全電気自動車またはハイブリッド車となり、記録的なレベルの台数の電気自動車が生産されています。輸出だけで100億ポンド相当の金額となります。
- 英国国内向け生産は9.4%増でしたが、輸出の減少(14.0%減)を補えませんでした(10台中8台が海外へ出荷)。
- 自動車セクターは、レベルアップ、ネットゼロ、グローバル・ブリテンの推進に不可欠であり、英国のバッテリー生産の急速な拡大およびEVへのシフトを推進するための専用の枠組みが求められています。
ロンドン, 2023年1月25日 /PRNewswire/ -- 英国自動車工業会 (SMMT) が本日発表した最新の数値によると、英国の自動車生産台数は2022年に-9.8%減少し、775,014台となりました。1年の大半の生産量の減少は上半期に発生しました。10月と11月に増加した後、12月は-17.9%の減少となり、不安定な1年を終えました。
年間では2021年比で84,561台減となり、これはパンデミック前の2019年の生産台数1,303,135台から-40.5%と、50万台以上のマイナスに相当します。1生産が低迷した主な原因は、半導体の世界的不足が致命的で需要に応じて自動車生産が制限されたこと、量産工場2拠点の生産喪失による著しい構造変化、中国でのコロナウイルスによるロックダウンでサプライチェーンの一時停止が生じた影響などが挙げられます。
こうした困難にもかかわらず、英国の工場では、バッテリー式 (BEV)、プラグインハイブリッド (PHEV)、ハイブリッド (HEV) 電気自動車を過去最高の234,066台生産しました。これは合計で前年比4.5%増、自動車生産全体のほぼ1/3 (30.2%) を占めています。BEVの総生産台数は4.8%増、ハイブリッドの生産台数は4.3%増となり、英国および主要海外市場において、ネットゼロ達成にはこれらの車両の生産増強が不可欠であることが示されました。
SMMTの新たな分析で明らかになったこの数値により、電気自動車の生産が英国経済、特に輸出額にとってますます重要な役割を果たすことが確認されました。2017年以降、BEV、PHEV、HEVの輸出額は13億ポンドから100億ポンド以上と7倍に増加しました。その結果、英国の自動車輸出額全体に占める電気自動車の割合は、わずか4.1%から44.7%に上昇しました。特にBEVは、英国の今後の繁栄に欠かせない存在であり、その輸出額は8170万ポンドから13億ポンドへと1,500%以上増加しています。2
また、英国の専門メーカー、高級車メーカー、高性能車メーカーの強さもさらに際立ち、生産台数は6.6%増の32,575台、工場出荷価格では推定総額37億ポンドとなりました。これは、多くの新発売モデルや世界中のバイヤーからの高い需要が牽引した結果です。これらのメーカーは、軽量化や電動化などの先進的自動車技術の開発において重要な役割を担っており、それが産業全体の発展に貢献しています。
英国市場向けの年間総生産量は9.4%増となりましたが、輸出額の-14.0%減を補うことはできませんでした。およそ10台中8台(606,838台)が海外市場向け、英国向けは168,176台となり、自由で公正な世界貿易の重要性が高まっています。
EUは、出荷台数が前年同期比10.0%減となったものの、依然として最大の市場であり、輸出台数の57.6%(349,424台)がEU向けでした。米国・中国向けは、それぞれ
-31.6%、-8.3%減少しましたが、日本 (+5.7%)、韓国 (+32.8%)、オーストラリア (+4.7%)、スイス (+2.7%)、南アフリカ (+23.0%) は増加しました。しかし、これらは輸出全体のわずか8.4%に過ぎません。一方、2021年の輸出市場トップ10であるロシア向けの輸出は、ウクライナ戦争勃発前に出荷し、事業を停止したため、-78.3%減となりました。
SMMTチーフエグゼクティブのMike Hawesは次のように述べています。「この数値は、2022年が英国の自動車製造業にとっていかに厳しい年であったかを反映しています。しかし、我々は依然として、世界中で需要のある高価値の最先端モデルの電気自動車をこれまで以上に多く製造しています。このセクターが、より多くのゼロエミッションモデルを製造することによって経済成長を実現できる可能性があることは明らかですが、我々は今すぐ正しい決断をしなければなりません。」
「これは、英国のバッテリー生産の急速な拡大と電気自動車への移行を促進する戦略を立てることを意味します。これは、英国の自動車産業の基本的な強みである高度な技術と柔軟な労働力、優れたエンジニアリング、技術革新、欧州最高レベルの生産性に基づいています。」
厳しい経済的・政治的状況の中でさえ、英国自動車産業は、レベルアップ、ネットゼロの実現、グローバル・ブリテンの推進という野望には不可欠です。2022年、公表されたこのセクターへの投資は総額45億ポンドに達し、クルー&マージーサイドの電化に新たに大きなコミットメントがなされました。これは、ウェスト・ミッドランズでの新たなバッテリーギガファクトリーの開発案を含む2021年に発表された49億ポンドの投資アンからわずかに減少しました。3
グローバルと国内の課題を考えると、この産業は、英国を先進的自動車製造の世界で最も競争力のある場所の一つとして位置づけるための専用の枠組みを求めています。この枠組みは、高騰するエネルギーコストとグローバルな保護主義強化の脅威に対処し、ゼロエミッション技術への投資を促進する財政措置を講じ、英国の有能な労働力にこうした自動車を提供するための適切なスキルを身につけさせる必要があります。
今後の独自の最新の見通しとしては、半導体不足の解消により、2023年の英国の自動車・ライトバンの生産台数は15%増の984,000台(自動車842,200台、ライトバン141,800台)となり、約39億ポンド相当の増加となるでしょう。2025年までに、生産台数が100万台を突破すると予測されています。4
写真 - https://mma.prnasia.com/media2/1989252/SMMT_top_export_markets_2022.jpg?p=medium600
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