- Valuable 500企業の22%が、2020年/2021年度の年次報告書、ESG(環境・社会・ガバナンス)に関する報告書、およびサステナビリティに関する報告書で、従業員のうち(自己申告による)障害者が占める割合を公開しています。
- 障害者に関する情報公開の水準が低く、標準化された報告基準がないため、企業間の実績を評価することが極めて困難な状況にあります。Valuable 500は、これらの障壁に対応するためには、年次報告書とサステナビリティに関する報告書、投資家との対話、マテリアリティ評価が重要な手段となると判断しました。
ダボス、スイス, 2023年1月19日 /PRNewswire/ -- Valuable 500は世界経済フォーラムで、『ESG and disability data: a call for inclusive reporting(環境・社会・ガバナンスおよび障害者に関するデータ:インクルーシブに関する報告要請)』というタイトルのホワイトペーパーを発表しました。インクルーシブに関する報告についてのValuable 500の取り組みは、トータスメディア(Tortoise Media)の協力を得て、Valuable 500の代表加盟企業であるアリアンツ(Allianz)とロンドン証券取引所グループ(London Stock Exchange Group)が共同出資し、両社によって進められています。
障害者のインクルージョンは、企業が社会にもたらす影響と価値を評価する指標である標準化された重要業績評価指標(KPI)から著しく欠落しています。投資適格ESG(環境・社会・ガバナンス)データから障害者とアクセシビリティが除外されていることは、障害者が人口に占める割合を考慮すると、将来にわたってグローバルなビジネスの世界全体に影響を与えます。
アリアンツのCEO、Oliver Bäte氏は次のように述べています。「これまで企業の報告書の大半を占めていたのは財務KPIでした。ここ最近は、お客様満足度や利害関係者の信頼、人事指標など、大局的視点での企業の健全性に対するお客様や投資家の皆様の関心が徐々に高まっていると感じています。Valuable 500の障害者インクルージョンKPIなど、公開する財務以外の指標を増やすことは、企業が重要な変革を遂げる推進力となるだけでなく、競争上の優位性や財務利益につながります」
ロンドン証券取引所グループで最高経営責任者(CEO)を務めるDavid Schwimmer氏は次のように述べています。「世界41カ国、64セクター、2,200万人以上の従業員を擁するValuable 500企業の影響が及ぶ範囲は相当なものです。ホワイトペーパーで提案されている5つのKPIを導入し、KPIと照らし合わせた実績を公開することでValuable 500企業は、障害者に関するデータの公開に関してリーダーシップを発揮し、私たちが必要としている企業変革を促進するきっかけになる存在を担うことができます」
Valuable 500の最高イノベーション責任者Rhiannon Parker氏は次のように述べています。「年次報告書とサステナビリティに関する報告書だけでなく、投資家との対話やマテリアリティ評価でも障害者に関する業績が"今注目されている"トピックであることを認識することは、ビジネスの世界で障害者のインクルージョンの前例を作るためにValuable 500が担う役割に欠かせません」
本レポートは、5つのKPIを導入し、KPIと照らし合わせた実績を公開し、障害者のインクルージョンの進捗状況を評価する同等の基準を打ち立てることをValuable 500企業の経営陣に働きかけるものとなります。
Valuable 500の障害者インクルージョンKPI:
- 従業員の割合
- 目標
- トレーニング
- 従業員リソースグループ(ERG)
- デジタルアクセシビリティ
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マイクロソフト(Microsoft)でテクノロジー&企業の社会的責任部門のバイスプレジデントを務めるTeresa Hutson氏は次のように述べています。「マイクロソフトは障害者雇用の実績について継続的に透明性のある報告を公開することに注力しています。この情報の公開は、"障害格差"の問題に対処するために必要なステップです」
本ホワイトペーパーで説明されているビジョンは、よりインクルーシブな報告を目指す取り組みに関して企業の指針として役立つもので、EY、マイクロソフト(Microsoft)、Mahindra、スカイ(Sky)などValuable 500の代表的な加盟企業によって支援されています。
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