【マイアミ2022年12月5日PR Newswire】
*ラッシュ大学のセンター所長にはElizabeth Berry-Kravis博士が就任
FOUNDATION FOR ANGELMAN SYNDROME THERAPEUTICS(アンジェルマン症候群治療財団、FAST)は3日、希少な神経発達障害の新たな臨床試験と橋渡し研究に取り組むため、Elizabeth Berry-Kravis博士を所長とする初の基幹センター設立への500万ドルの寄付を発表した。ラッシュF.A.S.T.橋渡し研究センターと名付けられた同センターは、神経遺伝学的臨床試験の実施方法や、新たな投与方法、専門ケアを必要とする革新的介入療法の提供方法に関する人材育成のグローバルな本拠地となる。
神経遺伝疾患に取り組む医師の多くは、少数の特定疾患患者を対象として優れた一般診療、専門診療クリニックを運営しているが、臨床試験の設定、運営、報告に関する複雑なトレーニングを受けていない。つまり、試験の迅速な実施に必要な特別なトレーニングがないことが、試験の登録能力を著しく制限している。
FAST最高科学責任者のAllyson Berent博士は「これは新しい時代の幕開けだ。現在、アンジェルマン症候群の開発パイプラインには25を超える治療プログラムがあり、その大部分はFASTの強力な資金援助を受けている。われわれは転換期を迎えており、これらのプログラムの多くが、人間の患者に届けて初期のファーストインヒューマン臨床試験を行う準備ができている。しかし、ほとんどの病院のセンターには、この爆発的なニーズの増加に対応する余力がない」と語った。
こうしたニーズに応えるため、20年以上にわたり臨床試験を主導してきたBerry-Kravis博士のリーダーシップの下、希少な神経遺伝疾患に対する臨床試験の実施と新たな薬剤送達に焦点を当てた初の組織的研修プログラムとして、新センターが設立されることになった。国内外の候補者を対象とした正式なフェローシッププログラムが確立されることで、医師は、前向き臨床試験参加に必要な手順の理解、契約や倫理的承認を得るのに必要な規制上のハードル、患者検査用のインフラ整備の課題、こうした試験に必要な専門の臨床チーム(麻酔、試験コーディネーター、訓練を受けた神経心理学者、神経科医・てんかん科医、神経外科医、その他それぞれの試験に関連する専門家など)の編成などについて、研修を受ける。さらに、同プログラムは、このユニークな患者集団のニーズに合わせてラッシュ大学に作られた臨床試験スペースに最新鋭の施設をつくり上げるのに必要なインフラ、システム構築も支援する。
このFAST試験センターは、臨床試験を最も効率的かつ効果的に実施するためのモデルとして、これら全ての要素を1棟の中に集約することで、Berry-Kravis博士が自身の専門知識を正式に他の人々と共有し、さらに世界中の何十ものセンターの能力向上に役立てられるようになる。FASTのフェローは研修修了後、この専門知識を世界中の他の施設に提供することができる。これを後押しするため、FASTは、既存の臨床試験センターのアップグレードや新設を資金面で支援し、こうした専門知識を広めて、多くのセンターの能力が膨大な需要に確実に応えられるようにしている。
FASTのフェローは、実地研修を受け、1年間センターに所属し、NDDに向けた臨床試験の実施に全面的に集中することになる。ラッシュF.A.S.T.センターでは、フェローのほか、薬剤送達について学び、自身のスキルセットを向上させ、効率を上げる研修を受けた上で、それぞれの施設に持ち帰って最も安全かつ効率的な方法でより多くの患者に介入治療を提供できるよう、エクスターンの短期研修も行う。
Elizabeth Berry-Kravis博士は「われわれは非常に多くの重要なブレークスルーの最前線に立っており、だからこそ、そのような重要な時期にラッシュF.A.S.T.センター所長に任命されたのは光栄だ。これは、非常に多くの人を助けることになる。この分野の最も優秀な人々と共に、明日の医学のブレークスルーを生み出していくのが楽しみだ」と語った。
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