【ロンドン2022年11月18日PR Newswire】ベンダーは今後10年間、古典的コンピューター対する有意義な優位性を示す耐障害性の量子コンピューターを商業的に重要な用途で、ますます市場に投入していく上で、科学的、技術的に大きな課題に直面する。そこで成功するには、自社の顧客のニーズや好みとの綿密な調整が求められる。量子コンピューティング(QC)の導入者は、今からわずか5から10年後に到来するかもしれない「量子の優位性」の実験や準備をするために現在投資している。導入者とベンダーそれぞれに対するOmdiaの2つの調査によると、この2グループの間には、認識や嗜好に大きなギャップがあるとみられる。
OmdiaのQuantum Computing Vendor Survey(量子コンピューティングベンダー調査) (https://omdia.tech.informa.com/OM025049/Quantum-Computing-Vendor-Survey--2022-Analysis ) (北米、欧州、アジア・オセアニア、中東・アフリカを拠点とする)に回答したベンダーは、導入者は主なユースケースとして「最適化」に最も関心があると指摘している。「物理シミュレーション」が続き、「QML」が3位だった。しかし、OmdiaのQuantum Computing Adopter Survey(量子コンピューティング導入者調査) (https://omdia.tech.informa.com/OM024158/Quantum-Computing-Adopter-Survey--2022-Analysis ) (米国、中国、ドイツを拠点とする)では、「物理シミュレーション」の19%、「複雑な最適化」の18%に対し、「QML」が64%と最も多いユースケースだと評価された。この違いによって、リソースの配分の誤りや、最も必要とされる方法で導入者と関わる機会が喪失する可能性がある。
ベンダーと導入者は両者とも、「社内の専門知識の不足」が導入者にとっての最大の課題であり、「QCテクノロジーの進化に対応できる将来性」がベンダーにとって最も求められる特性であることでは一致している。しかし、この2つの質問に対する他の選択肢については、両グループの意見は大きく分かれた。「既存システムとの統合ができない」ことについてベンダーは、導入者の課題として最後に挙げたが、導入者はそれを3番目に重要だと回答している。このような断絶は、ベンダーが製品戦略を練る上で、市場開拓のリスクにもなる。
Omdiaの量子コンピューティング担当チーフアナリストであるSam Lucero氏 (https://omdia.tech.informa.com/authors/sam-lucero ) は「ベンダーは、量子コンピューティングの約束を果たすために、すでに険しい道のりに直面している。次の10年に向けてこの市場をスムーズに発展させるためには、現在、実験や学習に投資している導入者のニーズや好みと確実に調整することが重要だ」と述べた。
The AI Summit New York 2022でOmdiaのアナリストと面会するには、以下 (https://pages.omdia.informa.com/Omdia-at-AI-Summit-New-York?_mc=pr_aisny_omdia_le_prs_analystbriefing_omdiapr_2022 ) から登録を。
▽OMDIAについて
Informa Tech傘下のOmdiaは、テクノロジー調査・アドバイザリーグループである。同社はテクノロジー市場に関する深い知識と実用的な洞察を組み合わせ、企業がスマートな成長の意思決定を下すことを支援する。より詳しい情報はwww.omdia.com を参照のこと。
▽メディア問い合わせ先
Fasiha Khan / T: +44 7503 666806 / E: fasiha.khan@omdia.com