人民網日本語版
先ごろ行われた中日国交正常化50周年の記念式典にゲストとして登場したプロフィギュアスケーターの羽生結弦さん。「中日両国がより互いに理解し合うきっかけになりたい」と語った羽生さんには、プロのフィギュアスケーターに転向すると発表した後も、中日両国のメディアから高い注目を集めている。
そんな羽生さんの中国での人気ぶりに関して、このほど人民日報社体育部の季芳主任記者が日本の毎日新聞社の倉沢仁志記者の取材に応じた(以下、毎日新聞社より原文を一部転載)。
人民日報社体育部の季芳主任記者(本人提供)。
まるで「漫画の登場人物」
イベントの組織委員会によると、羽生さん側には4月ごろから出演を打診。「日本でも中国でも本当にたくさんの人に愛されている」(組織委)ことが決め手となったようだ。
名前の読み方から中国では「柚子(ヨウヅ)」の愛称で親しまれる羽生さんは北京五輪出場時も、現地ですさまじい人気を誇った。
そもそも、羽生さんの中国での人気の根源はどこにあるのか。
冬季五輪で羽生さんの活躍を追ってきた人民日報社体育部の季芳主任記者は「羽生さんは、まるで漫画の登場人物。フィギュアスケートの美しさだけでなく、夢のために全力を尽くす精神を 多くの人々に伝えてきました」と説明する。
中国の人々を引きつけるのは氷上だけではない。「リンク外の彼はとても謙虚で礼儀正しく、チームメートのインタビューを邪魔しないように自身は身をかがめて通り過ぎる気遣いを見せるなど、細々としたエピソードも、彼のアスリートとしての一面だけでなく、性格のさまざまな面を反映しており、羽生さんのイメージをより豊かに、より親しみやすいものにしていると思います」
今後の日中交流で羽生さんの果たす役割について、季記者は「長年にわたる競技生活の中で、羽生さんは多くの中国のフィギュアスケート選手たちと友人になっています。今後は機会があれ ば中国に来て、両国の、特にフィギュアスケート分野における交流を強化し、より多くの貢献を していただけたらと思っています」と希望した。