人民網日本語版
一緒に散歩に出かけ、宅配便を受け取り、あなたが仕事から帰るのを待っている……報道によると、今年の国慶節(建国記念日、10月1日)連休には、SNSにロボット犬と散歩する動画が多数アップされ、黒、銀色、黄色などの四つ足ロボットが街頭に登場した。「最初にロボット犬の散歩をした人々」の話題もSNSの検索トレンド入りした。
ロボット犬には「餌をやらなくていい、予防接種の必要もない、トイレの世話もない、よく言うことを聞く上に静か」など、多くの長所がある。しかし、本当にペットをかわいがる人から見れば、電気で動く鉄の塊に過ぎないロボット犬は本物の犬とは違う上、ペットの代わりにはならない。そもそもペットですらない。
ロボット犬を「ペット」と見なすなら、実はかなりたくさんの欠点があるかもしれない。ペットというよりは、スマート化した遠隔操作が可能なおもちゃと言った方が近いだろう。とはいえ、「ロボット」が暮らしのプライベートな部分に初めて数多く進出したことには、重要な意義がある。
ロボット犬は「犬」の字がついているが、本質的にはロボットに属し、犬の形をしたものに過ぎない。これまでロボットは産業、軍事、科学研究などの分野で幅広く応用され、「犬型ロボット」も電力関連や巡回検査などの場合に大量に応用されていたが、日常生活の中で目にする機会は少なかった。そして今、ロボット犬は大量に街に繰り出した。こうしたプライベート分野のロボットの「初代マシン」はスマートレベルが低く、おもちゃ程度に過ぎなかったが、ロボット犬は私たちの暮らしに入り込む「急先鋒」になっている。
人類がロボット犬を使用する目的は人類に取って代わることではなく、人類の両手を解放することにある。最新の応用を見ると、今の段階でロボットはまだそれほど賢くないが、将来は非常に大きな可能性がある。ロボット犬には多くの都市のペットの背後に長らく横たわる問題点、たとえばコミュニティでのペット好きの人と嫌いな人との間のトラブル、ペットを飼いたい人と飼えない人とのトラブルなどを解決できる可能性がある。
特に低出生率と高齢化が同時に訪れた今、「空の巣老人(子どもが巣立った後に残された高齢者)」が増加して広く見られる社会現象になった。高齢者が必要とするのは実はペットロボットにとどまらず、スマートレベルの高い全自動家庭用ロボットがより必要だ。
こうした家庭用ロボットは、お茶を運んだりお湯を入れたりするなどの日常的な生活サービスをこなせるだけでなく、気持ちに寄り添う見守り、健康維持などの役割を担い、高齢化社会が直面する一部の現実的な問題を効果的に解決することが可能だ。このため、需要による駆動という視点から考えるだけでも、私たちのこれからの暮らしの中では、ロボット犬やさらにはサービス提供型のさまざまなサイズの人型ロボットなど、各種ロボットの姿を見かけることがますます多くなると予想される。