DAZNがイレブングループの事業を買収し、グローバルな成長の勢いを加速

  • DAZN Groupは27日、イレブンスポーツとTeam Whistleの買収を発表
  • 本買収はDAZNの世界的拡大の大望と多様化戦略を加速
  • 本買収により、DAZNは欧州スポーツの権利を持つ最大の所有者に
  • DAZNはスポーツのライブストリーミング分野での能力が拡大し、新たな市場に参入

ロンドン, 2022年9月28日 /PRNewswire/ -- 世界をリードするスポーツプラットフォームであるDAZN Groupは、27日、イレブングループ(ELEVEN Group)のグローバルスポーツメディア事業を買収することで合意したと発表した。この買収により、スポーツのライブストリーミング分野におけるDAZNの能力が拡大し、DAZNはこの急速に進化する分野でのグローバルリーダーとして確立する。これには、3つのメリットがある。

新たなテリトリーの拡大 。今回の買収が完了すると、DAZNは欧州の熱狂的なサッカー国であるポルトガルとベルギーのトップサッカーリーグを放送する事業者になることが実現する。また、DAZNはイタリア、DACH(ドイツ、オーストリア、スイス)、スペインで国内トップクラスのサッカーに関する権利を保有しており、イレブングループの事業はDAZNが持っている市場をリードする地位を補完することになる。また、イレブンは台湾をはじめとする東南アジア市場にも進出している。DAZNは日本で市場をリードするビジネスを展開しているため、この地域での足場はより強固なものになる。

この地理的拡大は、DAZNがグローバルなプラットフォームを構築し、スポーツファンが求めるすべてのもの、すなわちライブおよびオンデマンドコンテンツ、分析、ハイライト、グッズ、チケット販売、ゲーム、ベッティングの最大のライブラリーにアクセスできるワンストップショップとなることで、新しい視聴者へのアクセスがDAZNにもたらされる。それによってビジネスの強化および経済規模の促進につながる。

ソーシャルメディアにおける新たな収益源。イレブン傘下のメディア事業であるTeam Whistleを取得したことで、DAZNの若年層へのリーチ、ファンエンゲージメント能力の多様化と拡大、DAZNが持つ権利ポートフォリオの価値最大化が可能になる。Team WhistleはComScoreで米国メディアスポーツ・プロパティーのトップ10にランクされており、そのチャンネルは7億人以上のフォロアーを持ち、ソーシャル・プラットフォームで毎月約50億ビューを生み出す、拡大を続ける配信ネットワークである。Team Whistleの補完ビジネスとDAZNのコンテンツ権利の組み合わせは極めて魅力的である。

サッカーに関する権利の拡大。 今回の買収により、DAZNはELEVENsports.comと年間4万試合のストリーミング配信を統合し、サッカーのグローバルホームとしての地位を確固としたものにする。イレブンは戦略的関係を通じて、FIFAのOTTサービス「FIFA+」において重要な役割を果たし、90以上のFIFA加盟協会のライブゲームの制作、伝送、配信をサポートする。また、両社を合わせると、女子サッカーコンテンツにおいて世界最大のポートフォリオになる。イレブンはUEFA女子チャンピオンズリーグ、スペインのリーガ F、イングランドのFA女子スーパーリーグと女子FAカップ、日本のWEリーグなどといったDAZNの素晴らしいプログラムの数々に加え、6つの連盟の女子コンテンツを誇っている。

この買収により、DAZN Groupの収益は年間でおよそ3億ドル増加する。DAZN GroupのShay Segev最高経営責任者(CEO)は次のように述べた。「この買収で、当グループのビジネスに規模が加わることになる。これは世界をリードするスポーツプラットフォームになるというわれわれの使命にとって大きな前進である。Andrea RadrizzaniとMarc Watsonの両氏、そしてチームが達成した成果に大きな敬意を表し、われわれの大望をさらに広げるため、彼らと共に働いていくことを喜んでいる。われわれは協力し、この分野で最も強力で信頼できる経営チームを形成している。DAZNは、ファンがインタラクティブなスポーツエンターテインメントを存分に楽しめる、革新的なデジタルスポーツプラットフォームの構築に投資してきた。われわれは、これらの機能を新しい市場に拡大するとともに、イレブンの能力をDAZNで生かすことを楽しみにしている」

イレブングループのCEO、Marc Watson氏は次のように述べた。「私たちは、DAZNをデジタルスポーツ放送の未来であり、イレブンにとって理想的なホームだと考えている。スポーツはグローバルなエンターテインメントであり、DAZNに加わったことで、われわれはより大きな規模の経済と才能ある当グループのチームのためのグローバルプラットフォームを利用できるようになり、変革がもたらされるだろう。われわれは今回の取引にこれ以上ないほど興奮しており、Segev氏およびDAZNのチームと共に働くことを心から楽しみにしている」

DAZNのKevin Mayer会長は「今回の買収は、われわれが提供するサービスを多様化し、われわれの素晴らしいスポーツ資産とプラットフォームを生かし、新しい市場とビジネスモデルに踏み込む戦略が加速することを意味する。Team Whistleは短編コンテンツの収益化において実績のある成長事業である。DAZNは、羨望されているわれわれの権利ポートフォリオから最大の価値を生み出し、新しい視聴者にリーチを広げる新フォーマットのコンテンツを作成し、収益を増加させる強力な道筋を得ようとしている。そうした中でTeam Whistleは非常に貴重な存在になる。われわれは、新しい仲間を迎えることを楽しみにしている」と述べた。

イレブンの創設者兼会長でLeeds UnitedのオーナーであるAndrea Radrizzani氏は「われわれはイレブンと共に、この 6 年間で成功したスポーツメディア企業を開発してきた。そしてその旅路がこれからも続くことをうれしく思う。この合併は、グループとしてのより大きな機会を得るものであり、われわれが使命としていたスポーツファンのためのグローバルデスティネーションを合併のスタート時点から構築し続けることができる」と述べた。取引完了後、イレブン創設者のAndrea Radrizzani氏は執行取締役としてDAZNの取締役会に加わり、DAZN Groupの事業開発をサポートする。

2015年に設立されたイレブンは世界中のファンにワールドクラスのエンターテインメントを届けるスポーツメディア・デスティネーションで、この1年間で6万5000時間以上のライブコンテンツを放送している。世界最大のスポーツイベントから最高のローカルスポーツ、受賞歴のあるオリジナル番組まで、ファンはイレブングループ全体で最高のライブおよび非ライブのコンテンツを24時間365日楽しめる。

DAZNはグローバルなデジタルスポーツ・エンターテインメントのプラットフォームとして、世界中のスポーツファンが毎日利用するサービスへと急速に成長している。DAZNの大望は放送にとどまらない。DAZNのプラットフォームは、スポーツファンが求めるすべてのものを提供するワンストップショップになりつつある。まもなく、DAZNの顧客はライブやオンデマンドのスポーツを見るだけでなく、スポーツについて聞いたり読んだり、ゲームやベッティングをしたり、スポーツNFTやチケット、グッズを購入することができるようになる。

なお、この買収は独占禁止法上の審査対象となるため、完了の日程は未定である。

この取引では、Guggenheim Securitiesがイレブングループの財務顧問を務めた。