ファミリールームもあればカラオケ、バーもある雲南省の2階建て寝台列車が話題に

人民網日本語版

中国のネット上ではここ数日、雲南省の2階建て寝台列車が大きな話題となっており、多くのネットユーザーから、「こんなタイプの列車があるなんて、初めて知った」や「大理市に行く時の新しい選択肢ができた」といったコメントが寄せられている。

これは、中国で唯一、ファミリー向けのVIPルームやカラオケ、バーなどが設置されている2階建て寝台列車。雲南省の昆明市と麗江市間を1日1往復(K9632/9633、K9634/9631号)している。夕方に昆明市から同列車に乗って一夜を過ごし、朝に目が覚めると、息をのむような景色広がる玉龍雪山や春の景色広がる古城で有名な麗江市に到着している。

日中は、K9828/9827号からK9622/9621号に切り替わり、麗江市と大理市の間を往復し、その車窓から、広い青空の下に広がる中国でも大人気の様々な絶景を存分に楽しむことができる。

2階建て寝台列車となっているため、定員数が多いだけでなく、乗客は1階と2階に分かれて乗車するため、座席が見つけやすいシステムにもなっている。

朝のやさしい光が車内を明るく照らし、車窓の外には絶景が広がる2階建て寝台列車。

民族情緒あふれるデザインの食堂車。

車両のボディには、大理市南澗彝(イ)族自治県の無量山や喜洲古鎮の菜の花畑、麗江の玉龍雪山など、沿線の有名な観光スポットが描かれている。

同路線は、雲南省で最も人気の観光路線の一つで、中国国内外で人気を集めている。

沿線には少数民族の集落がたくさんあり、乗務員は彝(イ)族や白(ペー)族、納西(ナシ)族などの伝統衣装を着ているほか、普通話(標準中国語)、英語、少数民族の言語、簡単な手話などによるサービスを提供している。

イー族の男性乗務員。

ネット上で話題のこの列車には、二等寝台、一等寝台、ファミリー向けVIPルームの3種類がある。二等寝台の各部屋には幅1メートルのベッドが4台または6台、一等寝台の各部屋には幅1.2メートルのベッドが4台設置されている。

イー族の伝統的な刺繡が施されている二等寝台の布団や枕。ファミリー向けVIPルームには2人用のダブルベッドがあり、その上にシングルベッドが設置されている。家族やカップルでの利用に適した広々としたスペース。

ファミリー向けVIPルームには、幅1.5メートルのダブルベッドと、幅1メートルのシングルベッドがある。一人旅でも、家族旅行でも、自分にピッタリのベッドを見つけて旅を満喫することができる。

部屋の扉には防音材を用いているため、静かな旅を満喫できる。

食堂車では、雲南省の名物料理を味わうことができる。また、食堂車には行きたくないという乗客には、各ルームまで料理を届けてくれるサービスも提供されている。QRコードをスキャンすると、料理の注文ができ、係員が各ルームまで届けてくれる。

お腹がいっぱいになったら、バーに行ってゆっくりとお酒を飲むこともできる。バーでは、少数民族の歌やダンスのショーを見ることできるほか、カラオケを歌ったり、ピアノや太鼓の演奏を体験したりもできる。

見上げれば、青い空や雪山の景色が広がり、見下ろせば、緑の草原が広がっている雲南省の大自然。心を動かされたら、すぐにも行動を起こし、絶景広がる場所へ連れていってくれる2階建て寝台列車に是非乗ってみよう。