(日本郵船会社の「飛鳥2号」クルーズ船)
海外から日本に寄港する客船が減少しました。日経新聞(3月28日)によると、2019年上半期(1~6月)、日本の主要10港の客船寄港数は計667回、対前年比で3%減少しています。主な原因は、博多港、長崎港など九州北部の港に寄港する中国船の減少していること。
一方、横浜港と神戸港の寄港は拡大しており、客船寄港地の分散が進んでいます。日本の観光庁のデータによると、2017年の訪日客船の寄港回数は2013回で過去最高を記録しましたが、2018年は1913回で、5年ぶりに対前年比で減少しました。
寄港回数が著しく減少した長崎港の担当者は「客船乗客の過半を占める中国人の寄港先が変わっています。少し前までは、上海を出発して、うち(長崎)や名古屋港にも滞在する大型クルーズ船が多かったのですが、最近は、行き先が東南アジアに変わってきているようです」ということです。
博多港も従来、中国発のクルーズ船の寄港地として人気を集めてきましたが、2019年の寄港回数は17%減少すると予想されます。クルーズ船運営企業同士の価格競争が激化し、利益率も悪化し、一部の運営企業が九州(福岡・長崎)航路を運休したことも影響しているようです。