中国、大卒生の争奪戦勃発

杭州電子科技大学で就職を担当する「招生就業処」の陸向華処長によると、「以前は、就職シーズンになると、大学の就職担当者が優良企業に、新入社員募集枠を広げるよう求めていた。しかし、近年は、大学に自ら訪れて、人材を募集する企業が増えている」という。

今年の秋、杭州電子科技大学では、杭州の企業のほか、上海や北京、深センなどの企業の説明会が前年比60%以上増となる500回以上行われる予定だ。浙江理工大学でも、今年の秋は卒業予定者の争奪戦が繰り広げられている。以前は、企業の人的資源部門の責任者が説明に来ていたが、今は、企業の責任者が来るようになった。また、同校で週に1回開催されている合同就職説明会には、企業からの応募が殺到しているという。

現在、同校の就職情報専用サイトに登録している企業の数は1万社を超え、今学期、就職説明会に参加する企業は約1000社、合わせて1万987人を募集している。

大学卒業予定者の争奪戦が繰り広げられている分野は、チップ、人工知能、スマート装置、IT業界、新エネルギー、自動車のモノのインターネット、電子情報など戦略的新興産業に集中していることが分かった。